支離滅裂の1ケ月半(菅無能政権と東日本大震災)    2011.4.27   



人災をばら撒き続けた菅政権

 震災発生から1ケ月半、菅無能政権は被災地だけでなく日本中に人災をばら撒き続けてきた。内閣府に21もの会議や委員会を作ってはみたものの成果は全く見えない。未だに被災地はガレキに埋もれ、撤去作業が何時終わるかの見通しは全く立っていない。政府は今頃になって「ガレキに含まれるアスベストによる健康被害が予想させるので撤去作業にあたる作業員やボランティアの健康対策立案のための専門委員会を設置する方針を固めた(4/27 読売新聞)」という能天気ぶりだ。

 13万人余の被災者が避難所で暮らし、石巻市や女川町の避難所では未だに1日2食、しかも肉、卵、野菜の無い食事しか提供されておらず1ケ月前の惨状から全く抜け出せていない。被災地医療は破綻したままであり、津波を生き延びた人たちが、次々と避難所で命を落としている。阪神大震災では43日目で7000戸を越える仮設住宅の建設が完了していたが、この震災では未だに575戸に過ぎない。何時までに・・と問われた菅首相は「お盆までに」としゃあしゃあと答える薄情さである。

 復興関連法案は驚くべきことに1本も成立しておらず、復興庁なのか・・復興本部なのか、復興関連業務の実務を主管する組織も、復興担当の大臣も決まっていない。日本全土、世界各国から日本赤十字社などに集められた義援金も、被災者生活再建支援法による支援金も、原子力損害賠償法に基づく賠償金も未だに被災者の手にはビタ一文渡されていない。

 福島第一原発は6〜9ケ月で放射性物質の放出量を大幅に低減し安定した状態にするという東京電力の工程表が示されたが、専門家は口々絵に描いた餅だと語り、ロボットにしか近づけない建屋内の原子炉が「安定化」に向かっているという政府の詭弁には国民の誰もが呆れている。避難区域に残された家畜の処分を今頃になって始め、予報システムであるはずのSPEEDIは今頃になって「積算放射線量の推定」という訳の分からない数字を発表し、文科省までが、農業従事者だらけの地域で「1日8時間屋外にいた・・」などという非現実的な仮定を使用し始める。責任逃れを図った文科省は、郡山や福島の学校の校庭が土壌汚染されているからと、今頃になって表土の入れ替えを始める。どんな放射性物質がどれだけ土壌に含まれているかは明らかにせず、削りとった表土を埋め立てに使うという滅茶苦茶ざんまい。校庭の土壌が汚染されているなら、農地を含めて他地域の土壌も当然に汚染されているはずであるが、それには関係省庁はダンマリを決め込む。

 被災地をどのように復興させるかの道筋が未だ決まっていないにも関わらず、政府からは早々と増税論が噴出する。自粛ムードが浸透して消費が低迷しているこの時期に消費税を8%にすれば、経済が破綻するのは確実である。本予算では45兆円近くの国債を発行しておきながら補正予算では国債に依存しないと理屈に合わないミエを張る。政権与党の民主党内部では相変わらずの内ゲバ闘争。国民から総スカンを食った不動産王はもちろん、loopyと揶揄された夢想人間まで調子に乗って菅の退陣論を唱え始め、立派な名前のついた菅おろしの「勉強会」を造るトンチンカン。復興を、こんな民主党に任せるわけにはいかない。


この無能総理はここまでやるか・・

 
 4月26日の衆議院予算委員会で、自らも被災者である気仙沼市出身の小野寺五典議員(自民党)が震災発生直後の菅首相の驚くべき行動について明らかにした。小野寺議員によると、震災発生翌日の12日早朝に福島第一原発に降り立った菅首相のヘリコプターには、このヘリ視察の目的を、首相が「原子力を少し勉強」したかったためだと暴露した菅首相の原発の家庭教師である内閣府原子力安全委員会の班目委員長と、近習の寺田学首相補佐官の他に、何故か元TBSのニュースキャスターで広報担当の下村健一内閣審議官が同乗していたという。視察に同行した下村氏はビデオカメラを回し続けた。被災地の状況を記録するためではない。菅首相のブログに載せるために、ワザとらしく迷彩服まで着込んだ菅首相自身の姿を撮影していたのである。多くの被災者がガレキに囲まれて生きるか死ぬかの瀬戸際の状況にあったときに、この菅という男は、わざわざ自衛隊のヘリを飛ばして自分のPR映像を撮らせていたのである。

 桜井充財務副大臣が「人としてどうか」と嘆いたこの菅という男の頭の中にあるものは、権力を握り、それを維持することだけだ。そのためのパフォーマンスであれば、何でもやる。市川房江女史の選挙参謀を買って出たのも、薬害エイズ問題で官僚組織と対峙する厚生大臣を演じたのも、そして年金未納問題で頭を丸めてお遍路さんの真似をしたのも、全てが権力を手に入れることを最終目的にしたこの男のパフォーマンスであったと、今であれば国民の多くが納得するだろう。この男には弱者に対する思いやりの気持ちなどカケラも無い。この1ケ月半のこの男の行状がそれを証明している。




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