素人初心者の水彩画 描いてみよう#1                      2011.2.28   



 完全リタイア後の親父が良く水彩画を描いていたことを思い出し、2010年春、中学時代以来45年ぶりに水彩絵の具を使って風景画(B4サイズ)を2枚描いてみた。旨く描けたかどうかは別にして、無手勝流でも水彩画はそこそこ楽しめることが分かったが、飽きっぽい性格は、どうしようもなく、3枚目を描く気分にはならない。水彩風景画では、鉛筆での下書きも重要なのでは? という素人考えから「デッサンという礎」というホームページで紹介されていた参考図書のナツメ社「デッサンの基本」(\1,800)(p1)を購入して試してみるが、リンゴ、ナス、タマネギまで描いたところで降参。結局、巣篭もりをする花粉の季節に再度、トライしてみることにした。


< 描いてみよう #1 >

 とりあえず、いつもの無手勝流で1枚描いてみることにする。描いている途中で疑問に感じたことをまとめておいて、後から適当な指導書で復習すれば少しは上達するかも?



■ 準備

 
 鉛筆、練り消しゴム、絵の具、パレット、筆、画用紙(B4版)など(p1)(p2)を準備する。通販で購入した練り消しゴムの「イージークリーナー(I-Z CLEANER)バニーコルアート(株)」以外は、近所のスーパやホームセンターの文房具売り場で購入した低価格の一般品です。[フィキサチーフ(通販で購入)と色鉛筆は、今回は使用せず]

      
  p1 鉛筆 三菱ユニ(H〜4B)、練り消しゴム     p2 絵の具(サクラマット水彩12色)、
        参考図書                    筆、パレット



■ 描く対象


 旅行の写真ファイルから「空、緑、建物、水」が並存する構図の写真を探しましたが、なかなか適当なものが見つからず。結局「空」がほとんど欠落しているベネチアのゴンドラの上から撮った一枚(p3)を対象に選びました。写真にあるゴンドラは、絵には含めないことにします。

      

      p3 「描く対象」の写真


■ スケッチ
 

 ノートパソコンのモニター画面上に対象の写真(p3)を表示して、これを眺めながらB4版の画用紙に鉛筆(2B主体)で下書きする。(所要時間:約1時間) とりあえず完成した下書きです(p4)

 水彩風景画の下書きとしてのスケッチは、どこまで詳細に描く必要があるのか? 遠近描写の基本デクニックは? 明と暗の描き方は?・・・  疑問点がテンコ盛りです。

   
         p4 鉛筆の下書き


■ 彩色1

 とりあえず、絵の具を塗ってみます。どこから塗り始めれば良いのかが分からないが・・。中央の橋がこの構図のキーポイントと考えて、まず橋から塗り始め、次に右側を塗る。中途まで塗ったところがこれです(p5) 
 どこから塗り始めるのか? 「色」の造り方? 色の濃さ? 塗る順番? 遠近の表し方? 立体感の出し方? 色づけに失敗したときは? 分からないことだらけです。



■ 彩色2

 無手勝流で塗り続けます。とりあえずこれで完成とします(p6)(所要時間:約2時間)

       

           p5   中途まで塗りました               p6  とりあえず完成です


■ 反省

 近くの市立図書館から借り出した「水彩画 これであなたは上手くなる」(北条章 学研)(p7)で疑問点をチェックする。この図書には「POINT 技法」というコラムで水彩画のテクニックのポイントが紹介されていて、分かり易い。

  p7 
    

@    どこまで鉛筆で描きこむか?

この図書には、「鉛筆で明暗までしっかり描き込んでおくと、彩色は単純な1色の平塗りでも下の鉛筆の濃淡と相俟って明暗はもちろん、色味まで複雑に見せることができる。しかし、水彩絵の具が持つ即興的な溜まりやにじみといった表情は乏しくなる。どちらを選ぶかはその人の画風やそのときの気持ち、描こうとする風景の表情などによって決めればよい」とある。また「紙の白い部分はもちろん、水彩絵の具を塗った上からでも、必要と思ったら鉛筆の色を加えてもよい。私は窓や細部の彫り込みなどを、最後に鉛筆で仕上げることがよくある」 さらに「描かない部分があってもよい。・・自分が強く見えたものを中心に描けばよい」、「4階建ての建物が、3階建てになっても5階建てになってもよい」ともある。納得する。

A    明暗の表し方?

明暗が微妙に変化する・・ところは、鉛筆の線は黒すぎて後々じゃまになるので描写を控える。・・濃淡は水の分量で調節する。橋の下のトンネルを作るためには、橋桁とその周辺の水面の明暗を正しくとらえることが大切・・。

B    立体感、奥行き、遠近の現し方?

「立体感は陰影で・・ 明るさを塗り分けるだけで立体感が表現できる。奥行きも・・陰と・影で」「・・遠近法が理解できると初心者の絵は飛躍的に上手くなる。・・しかし、遠近法によってできた絵は冷たくてつまらないし、なによりも不自然に感じられる。・・理解せよ、しかし、とらわれるな・・である。・・・道に落ちる影や屋根周りが作り出す空間で遠近感を表す・・」とある。私にとっては言うは易しです。

C    どこから描く?

「まず、その風景の中でポイントとなるもの・・をその背後の色を利用して描き出す」のがテクニックのようです。

D    色づけに失敗したときは?

「ティッシュペーパで吸い取る。もちろん布でもよい」とある。 確かに。


 とにかく現地で実際の風景を見ながら描くのが必須で、写真を見ながら・・は邪道のようです。これには参りました。




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