安倍晋三さん、もう一度「美しい日本」を目指しましょう
                                    
                                                            2013.1.26
 
 
 



 「黄泉」の世界を間近に意識するようになった人間は総じて人格が穏やかになると言われているが、私にはこの摂理とも言えるメカニズムが全くあてはまらないようで、歳を経るごとに気が短くなっている。とりわけハンドルを握っている時間帯には「極めて危険な精神状態」に陥ってしまう。適切な車間距離を維持して走行している私のレーンに方向指示器も出さずに割り込んでくる我利我利ネエチャン、制限速度を遙かに超える速度で走っているにもかかわらず私の車の後方に異常接近して追い立てるアホ兄チャン、火が付いたままの煙草を運転席から躊躇なく車外に投げ捨てるクソ親父、暗いトンネルの中をライトも点灯せずに爆走する糞餓鬼(クソガキ)・・、思わず「バカヤロー!」の関東弁が出てしまう。それにしてもどうして日本は、こんな「薄汚い」我利我利亡者がのさばる国になってしまったのか? このまま放置しておいたら、あの忌まわしいチャイナのような国になってしまうのは確実だ。

いま巷間では桜宮高校問題で橋下大阪市長がメディアから激しいバッシングを受けている。市の教育委員会に対して来春の体育科の「入試中止」と「教員の総入れ替え」を要請した橋下市長に対して、桜宮高校の体育系の部活でキャプテンを務めていたと言う在校生たちが記者会見を行い、記者の前で、ある女生徒は「友だちを失い、部活を失い、先生まで失う・・」と橋下市長を非難したと報じられている。

 
 よくぞ言ってくれたと絶賛しているメディアもあるようだ
。当初、私は「友だちを失い」は、自殺した男生徒を念頭に置いた言葉だと感じたが、どうもそうではないらしい。部活停止の影響で仲間との交流が途絶えることを意味しているらしい。であるとすれば、これほど身勝手な発言はないだろう。この発言は、自身の立場を損得勘定で表現しただけで、暴力を伴う指導を苦にして自らの命を絶った「友だち」に対する想いが完璧に欠落していることになる。「友だち」を自殺に追い込んだのは、「体罰は指導の一環だ」と未だに嘯いているバスケ部の顧問であり、その暴力を黙認した校長・教師、そして保護者であり、さらには友人が殴られているのを目撃していながら見て見ぬふりをしていた生徒たちである。常態化していた暴力を当然のことと容認していた桜宮高校の体質そのものに責任がある。「生徒に責任はない」と誰しもが言うが、大勢の記者を前に自分の考えを披瀝出来るまでに成長した人間であれば、友人を守れなかった責任の一端を当然に担うべきだ。

 
 自殺にまで追い込まれた生徒の心情に少しでも思いを馳せることができれば、この女生徒のような発言はできないはずだ。この会見で「私も体罰を受けたが、教師の愛を感じた」という趣旨の発言をしている生徒もいた。実は体罰容認派なのだろう。というより、体罰教師と一蓮托生派というべきかも知れない。当然に自殺した生徒の気持ちを思いやることなどできない。事件に対して自分がどのように関与し、どれほどの責任が有るかを自省できない。できるのは、損得勘定で自身の将来を思い描くことだけだ。だから「部活ができない・・体育系の大学に推薦で入学するのも無理かも知れない・・。自分は損をしている」、「みんな橋下のせいだ」、「橋下が悪い」になる。


 教育評論家の尾木ママが「会見、誰が仕組んだの・・」とブログに書いてバッシングを受けているらしい。私はこの「記者会見」に関しては、珍しく尾木ママと同じ考えだ。学校(桜宮高校)や体罰容認派の保護者たちが橋下嫌いのメディアのお膳立てに乗せられて、この会見を仕組んだのだろうと容易に想像ができる。仕組んだ連中は、本当に卑劣で「薄汚い」。それでも日本人かと言いたい。こんな連中に比べれば、冒頭の悪質ドライバーなど、まだまだ可愛いものだ。


 6年前、安倍晋三さんが「美しい日本」をスローガンに登場したとき、多くの国民が朝日新聞を始めとする安倍嫌いのメディアに扇動されて「美しい国・・なんてさっぱり分からない」と大合唱したが、美しい国とは、会津の什の掟にある「卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ」「弱い者を虐めてはなりませぬ」のような日本人として当たり前の伝統的な価値観に裏付けられた精神文化を大事にする国のことだ。この精神文化に支えられた教育の下で成長した学徒であれば、あの女生徒のような発言は間違ってもできないはずだ。神社の御神木を金銭目当てに意図的に枯らす罰当たりの輩も、百余万円欲しさに3月を待たずに職場放棄する情けない教員も出てこなくなるだろう。黄泉の世界に召される前に「美しい日本」の片鱗にでも触れてみたいものです。まずは、「美しい日本」を目指した教育改革をもう一度、安倍晋三さんに託したい。



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