段ヶ峰[1103.4m]/フトウヶ峰[1082m]/達磨ヶ峰[912.7m]

  所在地:兵庫県朝来市   地形図:1/25000 生野、長谷、柚子畑、但馬
     ルートMAP 



< イントロ >


  先週(10/7)登った雪彦山の鉾立山からは、暁星山から東側の播磨北部の山々が良く見えなかったので、但馬/播磨の国境に位置する段ヶ峰(p1)に登ってみることにする。生野町から千町峠まで車で入って、峠からピストンすることを考えたが、ネット情報によると生野高原から千町峠までの林道は荒れていて普通車で走行するのは無理なようなので、閉館された国民宿舎生野荘の駐車場に車を停めて、達磨ヶ峰、フトウヶ峰、段ヶ峰と縦走して千町峠から林道を歩いて駐車場に戻るというガイドブック(注1)で紹介されているコースを歩くことにする。旧生野荘跡の駐車場は、7台分のスペースしかないようなので、7:30AM到着を目標に自宅を出発する。
(注1)兵庫県の山(山と渓谷社)[2008年 5月 1日 初版第2刷]

 日時:2011年10月10日(月)[祝日:体育の日]    天候:晴れ

 コース:朝来市生野町栃原 → 達磨ヶ峰 → フトウヶ峰 → 段ヶ峰山頂  → 千町峠 → 生野荘跡駐車場

     生野荘跡 駐車場  

        7:45       8:38        9:55   10:30/11:00  11:20/11:25    13:40



< アクセス >

 カーナビを生野高原ゴルフ場に設定して、朝靄の中、中国自動車道を西進する。道路上の警告バーには「霧注意」が表示されている。社ICの手前でも、今日は笠形山が全く見えないが、昼前頃には晴れるだろうと楽観しながら走る。福崎ICで降りて播但連絡自動車道を北上し、生野ランプで降りて栃原トンネルを抜ける。トンネルを出て直ぐに、右折して県道39号に入って、また直ぐに左折し、U字型に進んでゴルフ場へのアクセス道路を上る。普通車2台がすれ違える立派な舗装道路である。クラブハウスに向かって道路を進むと、右手道路脇に「管理棟」の表示板(p2)があり、その右側に「段ヶ峰登山口」の矢印型表示板(p3)が置かれている。ここで右折して進むと、右手道路脇に駐車スペース(p4)がある。丁度7:30AMだが、既に乗用車3台が先着している。駐車場の横には清潔な水洗トイレも設置されている。この駐車スペースの道路を挟んだ向かい側が登山口である。(この駐車スペースは確かに7台分程度しかないが、閉館した生野荘は、ゴルフ場の管理棟として使われていて、その管理棟の前にも駐車場がある。また、生野高原ゴルフ場のクラブハウスの横には、大駐車場(p5)がある。)

    
     p1  千町ヶ峰からの段ヶ峰(左)     p2 ゴルフ場の「管理棟」の表示板       p3 登山口への道標

            
          p4   登山口の駐車スペース            p5 生野高原ゴルフ場の駐車場


< ゴーイングアップ >

■ 達磨ヶ峰へ

駐車スペースの道路を挟んで向かい側の登山口(p6)には、クマ注意の表示板(p7)が置かれている。念のため100円ショップで購入した複数の鈴を首からぶら下げて登山道に入る。コナラなどの自然林に囲まれた幅広の気持ちの良いササ道の登山道(p8)だが、いきなり急登が続く。高度が稼げるのは嬉しいが、陽射しが厳しく、いっぺんに汗が噴き出す。振り返ると、右手下の朝靄の中に生野高原ゴルフ場のグリーン(p9)が見える。

                   
              p6  登山口                  p7 登山口のクマ注意表示
   
        
       p8  達磨ヶ峰への登山道          p9 朝靄の中の生野高原ゴルフ場


 達磨ヶ峰の肩(p10a)を過ぎると登山道の両脇は背丈以上あるススキに変わる(p10b)。朝靄は未だ晴れず、栃原の集落(p11)も靄の中に沈んでいる。ご夫婦らしいシニアのカップルに追いつく。植物観察に興味があるお二人のようだ。大汗をかいて、登山口から50分強で達磨ヶ峰の山頂(p12)に到着する。

            

     p10a 「達磨ヶ峰の肩」の道標         p10a 登山道両脇の背丈を超えるススキ

        
       p11 朝靄に沈む栃原の集落           p12  達磨ヶ峰の山頂


■ フトウヶ峰へ

ここからは長閑な稜線道(p13)を暫く進む。前方にフトウヶ峰(p14)が見えてくる。段ヶ峰は靄の中にかすんでいる。自然林が散在する登山道(p15)を下り、達磨ヶ峰のコル(p16)から登り返す。単独行のシニアの男性ハイカーに追いつく。

               
             p13  長閑な稜線道          p14 フトウヶ峰(後方右)と段ヶ峰(後方中央)

        
      p15  自然林を抜ける登山道          p16 達磨ヶ峰のコルの道標
 


  明るく気持ちの良い稜線道(p17)を進み、シダが群生する一画(p18)を抜けると、突然、鬱蒼とした植林帯(p19)が現れる。ここを抜けて登ると南側が開ける(p20)が、遠くは未だ霞んでいて見えない。先行していたもう一組のシニアのカップルに追いつく。ここから先は誰もいないはずだ。

        
       p17  明るい稜線道           p18 シダの植生地を抜ける登山道

        
     p19 鬱蒼と植林帯を抜ける登山道      p20 フトウヶ峰への登山道から南東方向を望む


 

いったん下ってからフトウヶ峰への登りになる。高原漫歩の雰囲気が漂う気持ちの良いササ道(p21)を登り切ると、稜線の東側も開けて大平原が広がる。ササ原に寝そべって、昼寝でもしたい気分だ。ルンルン気分でさらに進むと、だだっ広いスペース(p22)にポツンと山頂表示板(p23)が立つフトウヶ峰の山頂に到達する。

    
      p21 フトウヶ峰への登山道        p22 フトウヶ峰の山頂          p23  山頂表示


■ 段ヶ峰へ

誰もいない長閑な平原を抜ける縦走路(p24)を進むと、杉谷道への分岐(p25)に出る。このコースで初めての分岐だ。ここからは、再び下る。スギの植林帯と自然林に挟まれた登山道(p26)を進み、さらに自然林を抜け、今度は段ヶ峰を目指して登り返す。

    

  p24 段ヶ峰(中央)への縦走路      p25  杉谷道への分岐の道標      p26 段ヶ峰へ向かう登山道 



  一頻り登って、笹リンドウ(p27)が咲く登山道から振り返ると、達磨ヶ峰からフトウヶ峰への稜線(p28)が見える。しかし、東側、南側の遠くは未だに霞んだままである。気持ちの良い稜線道(p29)を上りきると、山頂に到達する。


    
    p27  登山道端に咲くササリンドウ   p28 歩いてきた達磨ヶ峰からの稜線     p29 段ヶ峰山頂への登山道


< トップ >


 南北に延びた段ヶ峰の山頂(p30)(p31)に到達する。誰もいない。西側には千町ヶ峰(p32)が圧倒的な存在感でどっしりと構え、東側にはフトウヶ峰(p33)が横たわる。見通しが良ければフトウヶ峰の後方に千ヶ峰が見えるはずだが、今日はとても無理なようだ。南東方向を眺めると歩いて来た達磨ヶ峰からフトウヶ峰への稜線(p34)が確認できる。

ハチが旋回しているので帽子とタオルで頭を覆って、昼食とする。少しノンビリしたいところだが、陽射しも厳しいので、単独行の男性ハイカーとシニアのカップルの到着と入れ違いに出発することにする。
 
   
    p30  段ヶ峰の山頂広場         p31  山頂表示柱            p32  千町ヶ峰

  
                 
         
p33  フトウヶ峰             p34  歩いて来た稜線


< ゴーイングダウン >
 

■ 千町峠へ

 下りは千町峠にあるという駐車スペースを確認したいので、予定どおり峠に向かう。なだらかな幅広の尾根道(p35)(p36)を一頻り歩いてから、植林帯の急坂を下ると20分ほどで千町峠の悠友山荘の下に設けられた西側からの登山口(p37)に到着する。山荘のご主人に何処に駐車するのか・・?と訊ねると「その辺の何処でも停めたら・・」との返事。確かに山荘の下の立派な舗装道路の路肩(p38)に2台が停めてあり、南側には駐車スペース(p39)もある。「生野高原から上がる道は良くないらしい・・が?」と訊くと、「上千町から上がればこの道と同じ舗装道路や・・」とのお話でした。

    

       p35  千町峠への下山道(I)     p36 千町峠への下山道(II)       p37 悠友山荘の下の登山口

            
        p38  千町峠の駐車スペース(I)         p39 千町峠の駐車スペース(II)

 
■ 林道歩きで生野荘跡へ

 舗装された林道を歩いて生野荘跡に向かう。舗装道路は直ぐに終わって砂利道(p40)林道になる。路面状態が酷く悪いところ(p41)もあり、オフ・ロード車であってもこの林道は手強いようだ。林道はときどき日陰になり(p42)、沢水が流れ落ちる水場(p43)や、秋色を楽しめる一画(p44)もあって、長丁場の退屈な林道歩きにとってはありがたい。

              

         p40   砂利道に変わる林道        p41  林道の路面状態            p42  林道

         
         p43   林道沿いの水場            p44  林道沿いの秋色


 75分ほど歩いて杉谷道の登山口(p45)に到着する。さらに30分ほど歩くと栃原集落への分岐(p46)に到着し、左手に進む(p47)。ここから何と林道は「上り」になり、疲れてきた足には少々堪える。生野高原の別荘区画に入ると林道は立派なアスファルト舗装道路になる。生野高原ゴルフ場の駐車場(p5)の前を抜けると登山口は近い。登山口に戻ると駐車スペースは7台の車で満杯になっていました。

 下山路の林道では、ハイカーとの遭遇は無し。生野高原から登ってくる普通自動車1台とバイク1台、千町峠から下るバイク(スーパーカブ)1台、計3台の車輌と遭遇しました。


      
    p45   杉谷道の入り口         p46 栃原集落への分岐(登山口は左へ)       p47  栃原集落への分岐の道標 


< エピローグ >

 
 高原漫歩の雰囲気を楽しむことができる好いコースです。下山路の長い林道歩きは、さすがに厭になります。ガイドブック(注1)では、杉谷道は「一般的ではない」と書かれていますが、十分に事前調査をした上で、杉谷道を選択する方が面白いのではないかと思います。
(注1)兵庫県の山(山と渓谷社)[2009年 5月 1日 初版第2刷]



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