ファンヒータ(ダイニチ FW-323NE)点火動作不良 E02 の修理
                  
  2013.12.8
 
 



<不具合発生>


 大陸の寒気が日本列島に張り出して今秋一番の寒さになった11月中旬、朝一番の我が家の室内温度が10℃を下回った。例年よりも半月ほど早い。押し入れからファンヒータを引っ張り出して使い始めるが、1回目の点火動作では点火できずに「E02」のエラーコードが出てしまう。この現象は昨冬にも頻繁に生じていたが、点火動作を繰り返すと大抵2回目には、点火できるので処置していなかった。早朝に雨が降り「山行き」を早々に諦めたため、時間は十分にあるので、点火不良の原因を調べてみることにした。



<情報収集/不具合原因>


 問題のファンヒータは、2007年の「ダイニチ」製FW-323NE(p1)であり、ダイニチのHP( 
http://www.dainichi-net.co.jp/support/repair/fh/error/e02.htm )でエラーコードE02の解説をチェックすると、現象から判断して「着火検出装置(フレームロッド)の故障か、シリコーンが原因でフレームロッドに絶縁被膜ができている」に該当するようだ。HPの解説によるとシリコーンが原因の場合は、ファンヒータの「『温風吹き出し口部』に白い粉が付着する」とあるので、当該部分を目視確認してみると、確かに白い粉状のものが付着している(p2)

           
     p1 ファンヒータ FW-232NE     p2 吹き出し口に付着したの白い異物


 原因はこれ(即ち、フレームロッドにシリコーンの絶縁被膜が形成されているため)に間違いないと判断できるが、「フレームロッド」がいかなるものかが皆目分からない。ネット情報にあたってみると、幸いにこのファンヒータの分解図の存在を紹介しているHPがあり、早速これにアクセスする。


 分解図( 
http://www.dainichi-net.co.jp/~hanbai/after-partslist/FW-253NE323NE433NE.pdf )(p3)によると、バーナKの上部に配置された金属製の棒がフレームロッドLであることが分かる。ネット上では、このフレームロッドにアクセスする手順を紹介するHPも複数存在しており、これらを参考にさせていただいて絶縁被膜を除去する「修理」を行うことにした。

    
     p3 フレームロッドの解説図



<修理手順>


 まず電源プラグをコンセントから引き抜く。次にカートリッジタンクを外す。油受皿には灯油が残っているが、面倒なのでこれはそのままとする。前面カバー最下部の2本のネジ(p4)を外して、カバーを上方に浮かすようにして取り外す。

    
     p4 前面カバーの留めネジ


 燃焼室を覆う銅製のカバー(p5)が露出する。カバーを押さえている二つ爪(p6)を薄いマイナスドライバーの先端を挿入して上方に折り曲げ、さらに当該カバーの下端部のネジ2本(p6)を外し、前面カバーと同様に当該カバーを上方に浮かすようにして取り外す。燃焼室内のバーナ、点火プラグ、フレームロッドが姿を現わす(p7)。確かにフレームロッドの表面には白い被膜状のものが存在する。

   
   p5 燃焼室のカバー    p6 カバーの留めネジと爪      p7  燃焼室の内部


 フレームロッド上の白い被膜を紙ヤスリで削り取る(p8)。ついでに燃焼室内などを簡単に清掃する。いったん燃焼室のカバーのネジを仮留めしてタンクを装着して、点火動作を行ってみる。一発で点火成功だ。元通りに組み立てて修理完了。所要修理時間は約30分。

   

    p8 シリコーン被膜除去後の
      フレームロッド



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