香港                                                    2005.2.24 −28   



< イントロ >


 下の娘が四月から社会人になる見込みで、家族揃って旅行ができる最後のチャンスかもしれないということから、4人で近場の海外旅行に出掛けることにした。香港映画「少林サッカー」を5回も見たという風変わりな娘に決定権を委ねたのが軽率すぎたのか、行き先があっさり香港になってしまう。さらにはインド航空なんか絶対にイヤと上の娘がしゃしゃり出てきて、格安ツアーで、という私の願いも無残に打ち砕かれる。結局、往復ANA便を使う名鉄観光の「香港ウインタースペシャル4日間」にエントリーする。初日のホテル到着までと二日目の夕食前までが添乗員付きで、残りはフリータイムなので、水入らずの時間は、たっぷりとれそうです。


< 坦々麺のお味は? >

 さすがANA便(NH175)、健康な精神状態を維持したまま香港に到着できました。ホテルは九広鉄道(KCR線)の紅磡駅(Hong Hom Sta.)の東側にあるハーバー・プラザ・メトロポリス。初日の夕食は、紅磡の蔡潤美食坊までタクシーで往復して、ガイドグックで紹介されていた四川料理店のウェンライユン(Wing Lai Yuen)で手打ちの坦々麺を食べる。辛さレベルが一番低いヤツを注文するが、私にとってはあまりに辛く、汗が噴出して味の評価にまでは至らない。家族に感想を聞くと評価は△(微妙)でした。


< 香港の魅力は? >

 ハーバー・プラザ・メトロポリスは香港では名の知れたホテルなのですが、室内灯の一つの電球が切れていて、バスのシャワーヘッドも破損している。テレビのリモコンも動かない。翌朝、不具合を紙に書きだしてフロントに渡す。

 二日目は香港の名所めぐりです。香港の魅力?は、何と言っても霧の都と呼ぶほどの風情ではないスモッグ(p1)、これでもかとぶら下がる洗濯物(p2)、どこでも出くわす金ぴか色(p3)(p4)でしょうか? しかし私にとっての香港はこの風情(p5)がジャストフィットですね。スティーブ・マックイーンの「砲艦サンパブロ」に襲いかかるジャンク船のイメージです・・。ちょっと古いでしょうか・・。

 九竜公園近くで解散後、夕食は九竜地区の地下鉄の尖沙咀(Tsim Sha  Tsui)駅近くのレストランで。お店の名前は失念しましたが、日本人でも大きな違和感なくいただけ、価格もリーゾナブルでした。店の周辺は、「社長! ニセ物あるよ! 千円」の怪しい日本語で客引きする海賊品のセールスマンで溢れている。

 帰路はバスで、香港理工大学を手掛かりに何とか紅磡駅近くで降りることができた。ホテル(p6)に戻ったときにはすっかり夜が更けており、出掛けにフロントにクレームをつけた不具合箇所は全て修理されていました。

    
 p1 スモッグに霞む青馬大橋     p2 窓からぶら下がる洗濯物   p3 金ピカ色のモニュメント

      

 p4 立像(黄大仙)      p5 香港島への渡し船      p6 ホテル ハーバープラザ・メトロポリス



< 香港島へ >


 三日目は完全フリーです。KCR線の旺角駅(Mong Kok Sta.)で降りて、豚足などが無造作に並べられた市場を探索し、海賊品を並べた露店で面白半分のショッピング、二階建てバスに乗って尖沙咀近くまで移動し、スター・フェリー・ピアからフェリーで香港島へ。マンダリン・オリエンタルホテルで小用を足して・・、さらにピーク・トラム(p7)でビクトリア・ピークに上がるが、生憎の雨。マダム・タッソーの蝋人形館(p8)で雨宿り。

 帰路、トラムの山頂駅で、女性駅員から愛想よく Korean? と訊かれる。No, We are Japanese. とぶっきらぼうに答えると途端に不機嫌そうな顔つきに変わる。この地も嫌日感情が蔓延っているらしい。先の大戦で帝国陸軍は、
41年12月から45年8月までこの香港を占領統治したことを忘れてはいけません。

 中環(Central)から、そごうや三越のあるCause Bayへ移動し、HMVで格安のDVDを探す。私は「七人の侍」の英語字幕版を見つけて大満足。夕食は、あちこち探したあげく勝手の知れている昨晩と同じレストランで摂ることにする。地下鉄の旺角駅からKCR線の旺角駅に向かう頃にはすっかり日が暮れている。

 持参したガイドブック(香港・マカオ昭文社)には、九竜の南端に尖東駅(紅磡駅までは一駅)が建設工事中と説明されていたが、駅は私たちの滞在時にはすでに完成していたことを知ったのは帰国した後でした。
   

  
 p7 ピーク・トラムの車内        p8 蝋人形館の人形


< エピローグ >
  
  香港は美食家やショッピング狂の資産家にとっては、放蕩の地として存在価値があるのかも知れません。しかし、一般庶民にとって時間と金をかけてやって来る価値がある場所かと云えば、大きな疑問符がつくでしょう。私にとっては家族水入らずで、冒険が楽しめたという点で良い旅行でしたが・・。                         ( 記:2011.3.3 )


 



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