石戸山(548.8m)/高見城山(485.2m) 所在地:兵庫県丹波市  地図:1/25000 柏原  ルートMAP



<イントロ>
 

  篠山市域にある「50山」は、三嶽を除いてマツタケの季節は入山禁止であるため、北西側の丹波市にある石戸山(p1)に登ることにする。石戸山は丹波市の山南町、柏原町、氷上町の境界に位置する一等三角点の山であるが、樹木に遮られて山頂からの眺望は無いという。ただし、石戸山の北側の稜線や高見城山からは、雄大な展望が楽しめる由で、柏原町の悠遊の森から高見城山を経て尾根伝いに石戸山を目指すルートをとることにする。


時 : 2010年10月12日(火)
    天候 : 晴れ

コース :丹波市柏原町大新屋

     悠遊の森    登山口  → 高見城山 山頂    石戸山 山頂     →     高見城山 山頂     登山口

          12:05     13:0013:20        14:15  (稜線で昼食等)  16:0016:15       17:00



<アクセス>

 民主党の「ばら撒きマニフェスト」の辻褄合わせのため? どういうわけか無料化された舞鶴・若狭自動車道を走ることにする。三田西ICから入り、カーナビの指示に従って丹南篠山口ICで降りて、国道176号を北上する。鐘ケ坂を越えて柏原町に入り、入町交差点で左折。2kmほど進んで「悠遊の森」への道標の指示に従って左折し、直進すると正面左側に高見城山(p2)が見えてくる。「悠遊の森」の入口の第二駐車場前を左側に入り、第一駐車場に駐車する。(p3)

     
p1 北側の稜線からの石戸山     p2 悠遊の森の東側からの高見城山      p3  悠遊の森 第一駐車場


<ゴーイングアップ  高見城山>

 悠遊の森は、火曜日が定休日で人影は無し。掲示板で悠遊の森から高見城山へのルートを確認して出発する。道路右側のドコモのアンテナ脇を通り過ぎると、レストランの横に出る。さらに進むとログハウスが並んだ一角を抜けて、キャンプエリアの手前に高見城山への道標(p4)があり、右手に進む。さらに「高見城山跡登山道」の石柱の道標に従って左手に進む。既設の大型のテントが並ぶ区域を突っ切ると、表示が消えかかった古い道標が右手にあり、小さな沢を跨ぐ橋を渡ると炭焼き窯のあるエリアに出る。正面に登山道が続いており、ここから山道に入る。

 しっかりした登山道が続く。「右展望台、左高見城山」の道標を過ぎて、シダの群生する尾根筋の道を進むと北側と東側の展望が開けてくる。日差しが厳しく、暑い。かなり汗をかくが、素晴らしい眺望に救われる。北方には加古川沿いの田園風景と氷上町(p5)、東側には周囲を山に囲まれた柏原町の市街地を鮮やかに見渡すことができる。

 高見城山の山頂近くの北側斜面は杉林で、東側は自然林である。奇妙な林の中を進むと高見城の水源として掘られたという「亀井戸」の跡がある。「高見城山頂上」と表示された道標がある分岐で右手に入り、5分ほどで山頂直下のスペースに設けられた石造りの小さな祠の横に出る。頂上は直ぐ上である。高見城山頂(485.2m)は、数十平米の広さで山頂表示柱と三角点がある(p6)

    
   p4 登山口の道標      p5 高見城山への尾根からの氷上町    p6 三角点(手前)と山頂表示柱 



<トップ  高見城山>

 高見城は14世紀に仁木頼章が築城し、戦国時代末期の明智光秀の丹波攻略で焼失したという。山頂からは、南側の稜線方向を除いてほぼ360度の雄大な展望が楽しめる。北西方向は、播州峠から西側に延びる尾根の向こう側に、無線塔がある「粟鹿山」の山頂(p7)が顔を出し、東側は、奇抜な山容の「三尾山」ととんがり帽子の「黒頭峰」の間に多紀アルプスの「西ケ岳」と「三嶽」の山頂(p8)が遠望できる。西側は「篠ケ峰」の南側の奥に「千ケ峰」(p9)を確認できる。ここでもキイロスズメバチの哨戒があり、広げていた5万分の一の地図を頭に被って何とかしのぐ。

    
 p7 粟鹿山の山頂(最後方)        p8 三嶽(最後方)         p9 千ケ峰(最後方) 


<ゴーイングアップ  石戸山>

  山頂からは、南側の稜線方向にも山道があるが標識が無い。念のため先程の道標がある分岐まで戻ることにする。分岐まで戻っても「石戸山」への道標は無い。とにかく三又分岐の残りのひとつの方向に進む。送電線の下をくぐるが、国土地理院の5万分の一の地図には、この送電線は記載されていない。

 「石がん寺」方面と、東方向に延びる尾根筋を辿って「丹波の森公苑」に降りる道の分岐に出る(p10)。右手の「石がん寺」方面の道をとる。南に稜線を辿る道は、だらだらと長いが、東西の展望がひらける場所がそこかしこにあって、気が紛れる。やがて前方に石戸山の姿(p1)が見えて、いったん下る。今度は、東側斜面が杉林で、西側斜面が自然林の奇妙な道を登る。腐葉土の上にさらに落葉が厚く堆積したふわふわ道の急斜面をさらに登る。

  鉄平石の採石場跡地の近くに見晴らしの良い場所を見つけたので、山頂からの帰路、ここで弁当を広げることにする。さらに一息登って、ようやく石戸山の山頂に到達する。


  p10 石がん寺方面への分岐


<トップ 石戸山>

  山頂には表示板と一等三角点(p11)があるが、樹木に遮られて眺望は無い。山頂の掲示板には、少し北側に360度の展望が楽しめる場所があると説明されている。おそらく、先程の見晴らしの良い場所だろうと推測する。「石戸山」は、「ふるさと兵庫50山」の一つに選ばれているが、不思議なことに「高見城山」の登山口からこの山頂に至るまで「石戸山」という山名を記載した道標は全く無い。それどころか国土地理院の2.5万分の一の地形図にも、5万分の一の地形図にも「石戸山」の山名は表示されていない。


  狭いが展望の良い場所で、遅い昼食を摂る。南側の「妙見山」は稜線に隠れて見えないが、西側の眺望がひらけて、千ケ峰から飯森山、入相山を経て笠形山(p12)に至る稜線が遠望できる。ここで大休止。

  
p11 一等三角点(手前)と山頂表示    p12 笠形山(後方中央左側)


<ゴーイングダウン>

  帰路、もう一度、高見城山に登って暫し眺望を楽しむ。出発からおよそ5時間、たった一人の山を満喫して、黄昏の悠遊の森に帰着。

(山頂での携帯電話[ドコモ]の電波強度表示は「3本」)



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