除染のロードマップを示せ!                    2011.9.13



 政府の原子力対策本部は9日になって漸く、除染に関する国の方針についての市町村向けの説明会を開いた。年間積算放射線量が20ミリシーベルトを超える「特別地域」については、国が除染作業にあたり、10月までに始まるモデル事業での効果や課題を確認し、年明けから政府の除染作業を本格化させるという。

 

東京大学と福島県農業総合センターが福島県郡山市の水田の土壌を調査した結果、放射性セシウムの一部が既に深さ15センチまで浸透している(8/13付アサヒコム)との衝撃的なレポートが報じられてから既に1ケ月が経過している。放射性セシウム134と137は、長期に渡って深さ5センチまでの表土にとどまるとの想定が覆され、予想を超える速度でセシウムが土壌に浸透しており、表土に蓄積された放射性物質の早期除染が不可欠であるとの客観的データが示されているにも関わらず、この悠長さである。

 

除染に関する国の方針を一向に示さない無能政府に対して業を煮やした南相馬市など10を超える市町村は、独自の除染方針、除染マニュアルを定めて、既に独自に除染作業を開始しており、どんな除染対策が有効かについても明らかになってきている。いま自治体が一番知りたいことは、除染作業に要する費用を国がどこまで/何時までに負担してくれるのか、放射性物質を含んだ土塊を何処に棄てれば良いか、の二つであるが、政府の除染方針には、これに対する具体的な回答は含まれていない。「やります。やります」とその気にさせておいて、面倒なことは後回しでは、「正心誠意」の四文字が泣いてしまう。

 

早場米に対する放射線検査では、今までのところ問題は出ていないが、このまま水田の除染作業が遅滞すると来年こそ本当の危機が生じるかも知れない。政府は福島県と共同で放射性物質を農地から取り除く技術の実証実験を行い、8月末までに再び耕作ができる水準まで土壌を改良できる技術かどうかを見極める。(5/25付朝日新聞) さらには福島県内の土壌汚染度の地図も8月末までに完成させる(6/7付朝日新聞)と発表したはずだが、9月半ばにいたってもその成果は一向に報告されない。

 

除染の方針は示しても(決意表明はしても)具体的な工程表は示さない。これではあの欠目処(ケツメド)無能宰相のやり方と同じだ。やっぱりこの内閣も駄目なノダ!


                         
    この男も欠目処なノダ


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