笠形山[939.4m]  所在地:兵庫県多可町/神河町  地形図:1/25000 粟賀    ルートMAP 



< イントロ >


  カラッとした秋晴れの登山日和が続いているが、仕事の消化とサーバの移設で二日を失った。ようやく山に入れる。「兵庫50山」巡りの朝来市/多可町編は、粟鹿山から南方向に青倉山、行者岳、三国岳、竜ヶ岳と歩いてきて、「千ヶ峰」と「笠形山」の二山が残っている。まず一等三角点の山で、360°の展望が楽しめるという「笠形山」に登ることにする。

 日時:2011年9月27日(火)    天候:晴れ

 コース:市川町瀬加 大鳥居 → 笠形寺 → 休み堂 →  笠形神社    笠ノ丸  →   山頂  →  大鳥居

           駐車場     

       11:13    11:23    11:35    12:05/12:10 12:55/13:00 13:22/14:05   15:55


< アクセス >


 中国自動車道の福崎ICで降りて、国道312号を北へ向かう。市川町田中から県道34号に入って北上する。瀬加地区に入ると前方に陽光を受けた笠形山(p1)の山頂が見えてくる。左手道路脇の「笠形神社」の標識で左折して小さな橋を渡って直ぐ右折し、さらに左側に入って進むと、右手に「笠形山登山用駐車場」の看板(p2)があり、道路の右側に20台くらいは駐車できそうな広い駐車場がある。さらに進んで車一台程度の幅の狭い舗装道路を抜けると左手に大鳥居の駐車場(p3)がある。車2台が先着している。

        
    p1 加瀬地区からの笠形山     p2 登山者用の駐車場         p3 大鳥居の駐車場                                   

< ゴーイングアップ >

■大鳥居から笠形神社へ
 
駐車場の横(東側)を抜ける舗装された道路上に獣避けのゲート(p4)がある。ゲートの左側が歩行者用の扉になっており、バーをずらして扉の開閉ができる。ゲートを抜けた右側には清潔な水洗トイレも設置されている。靴紐を締め直して沢筋の舗装された狭い道路(p5)を北上する。 

       
       p4 獣避けゲート        p5 笠形神社への舗装道路(車道)



 「笠形寺・笠形神社」の標識(p6)で右折して「歩道」に入り、小さな橋を渡って進むと笠形寺が見えてくる。笠形寺(p7)の横を抜けて、コンクリートの道路(車道)と何度か交差しながら進む。車道はS字型に登っていくが、歩道はほぼ直線状に延びている。やがて車道と合流する。合流点の先の右手に「休み堂」(p8)がある。

         
    p6 笠形寺への分岐           p7 笠形寺             p8 休み堂


 「神社まで約30分」の標識(p9)から暫くは、コンクリートの車道(p10)を歩く。沢がだんだん下になり、「神社まで約15分」の標識からスギとヒノキの樹林帯を抜ける急登の参道(p11)を進む。ゴツゴツした石が転がっているが、道幅が4mほどある立派な参道である。

      
     p9 休み堂横の道標        p10 コンクリート道        p11 笠形神社への参道
  


■笠形神社から笠ノ丸へ

 笠形神社の広い境内(p12)には重要文化財の拝殿(p13)、中宮(p14)などが配置されている。昭和30年代の姫路城の改修時に、この笠形神社のヒノキの大木を切り出して城の心柱として使ったという案内板と記念碑が立てられている。境内にはカエデの大木が植生している。紅葉の見頃の時期には紅葉狩りのハイカーで溢れるのかも知れない。

      

    
p12 笠形神社の境内        p13 笠形神社の拝殿         p14 笠形神社の中宮


 登山道(p15)は、神社の横を抜けてスギの植林帯に入る。ここからいよいよ本格的な山道(p16)になる。下山途中のシニアのハイカーと遭遇する。先着していた車の人だろうか。仙人滝コースとの合流点には、「登山口付近土砂崩れ」の案内板(p17)が立てられている。月初めの台風12号の集中豪雨は、ここでも被害をもたらしたようだ。

      
    p15 境内横の登山道        p16 神社北側の登山道       p17 土砂崩れの注意表示


  左手に沢の瀬音を聴きながら一頻り歩いて、この沢を渡ると、ベンチ(p18)が設置された明るい展望所(休憩所)に出る。南側が開けて市川町の集落が望める(p19)。秋晴れだが、見通しは今ひとつ。樹林帯を歩いていたので気がつかなかったが、日差しは未だ厳しい。

    
  
p18 展望所(休憩所)のベンチ      p19 市川町方面


 「笠ノ丸まで約15分」の表示がある洒落た案内板(p20)の前を通過すると、辺りは南側が展望できる開放的なササ原になる。木組みの階段道(p21)の急登を上がり、さらに植林帯の階段道(p22)を抜けると、稜線上にある休憩所(p23)が設けられた笠ノ丸に到着する。東西に大きく開けた展望を楽しみながら一息ついて、さらに山頂を目指す。自然林に囲まれた雰囲気の良い稜線の登山道(p24)を進むと、神河町(旧神崎町)からのルートと合流する(p25)。山頂は直ぐそこである。

      
     p20 洒落た案内板         p21 ササ原の階段道        p22 植林帯の階段道

      

    p23 笠ノ丸の休憩所         p24 稜線の登山道       p25 神崎ルートとの合流点


< トップ >

 一等三角点(p26)のある山頂(p27)は数十平米の広さで、木製と金属パイプで組み上げた二つタイプの屋根付き休憩所と木製のベンチ(p28)が設置されており、シニアのハイカーが二人先着している。山頂からは、全方位(360°)の雄大な展望が開ける。

      
      p26 三角点            p27 山頂表示          p28 山頂のベンチ


 北側の入相山から飯森山、千ヶ峰と続く稜線(p29)、北東側には杉原川沿いの集落と薄茶色の田園風景の後側に篠ヶ峰(p30)が存在感を示す(p31)。その右手後方にはひときわ高い篠山の三嶽(p32)の姿がうっすらと確認できる。西側には西光寺山(p33)が黒く横たわり、篠山南部や三田方面の山々が微かに眺められる。北西方向には段ヶ峰からフトウヶ峰へのなだらかな稜線(p34)、南方向は、六甲山が微かに確認できるが、瀬戸内海、淡路、家島群島までは見えない。西側の山々は地形図を持参していないため皆目分からない。

        
   
p29 入相山(手前)、飯盛山(中)、   p30 篠ヶ峰(中央)、大井戸山(左)
      千ヶ峰(後方)

   

                     p31 山頂から北東方向を望む

      

    p32 三嶽(最後方うっすら)        p33 段ヶ峰方面         p34 西光寺山(中央左) 

 
 握り飯を頬張りながら、旧神崎町ルートで上がったというシニアのハイカーと一頻り山談義を楽しむ。積雪期の笠形山登山の素晴らしさを聴かせてもらいました。



< エピローグ >
 
 好い山です。山頂からの全方位の雄大な展望は「素晴らしい」の一語に尽きます。神社ルートしか歩いていませんが、登山道はしっかり整備され、地元の自治体、観光団体、エコグループなどによって設置された道標や案内板の指示は正確で、かつ細やかな親切心に溢れていて地元の皆さんのこの山への愛着を強く感じました。稜線近くまで基本的にスギ・ヒノキ山ですが、笠形神社のカエデや稜線付近の自然林では紅葉も楽しめると思います。



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