無能政府に殺されてしまう(東日本大震災)       2011.3.28   



  震災発生から16日目の夜。NHKニュースは、孤立した集落の被災者たちが、瓦礫の山を掘り返して懸命に食料を探す鬼気迫る姿を映し出している。この被災者たちは、何とか損壊を免れた僅かばかりの住宅に隣近所の複数の家族が同居して集団で生活しているという。アクセス条件の良い避難所には、ようやく食料が行き届くようになったが、孤立した一部の避難所や、避難所に入れずに半壊した自宅などで生活している人々には未だに救援物資が届いていない。燃料を絶たれ、移動手段を持たない被災者たちは、瓦礫を漁り、不定期に訪れるボランティアや自衛隊員からの食料の差し入れで飢えをしのいでいるという。特に孤立した避難所や自宅にとり残された病弱の高齢者は、必要な薬剤の入手もままならず、まさに命の危険に晒されている。被災地では自治体そのものが大勢の職員を失うなど大きな被害を受けており、圧倒的な人手不足のもとで、これらの孤立した避難所や集落の住民の全容は全く把握できていないという。

 
 政府は何をしているか!! いま、やらなければならないことは自明だ。まず、これらの孤立している人たちの全容を把握し、何処で、どんな人たちが、何を求めているかの情報を収集し、これを一元的に集約すること。それと同時に、自衛隊基地、国や地方の公的施設、民間の物流センターなどで立地条件の良いものを借用して救援物資の集積/配送センターを設置し、物流のエキスパートを配置する。被災者のニーズをこの配送センターに送り込み、必要とする場所に必要な救援物資を遅滞無く届ける。被災地は広範囲にわたっており、自らも被災した地方自治体の能力では、この活動の展開は到底できない。国が人、金、そして頭脳を提供して組織的に進めなければならないことは、分かり切ったことである。政府は、国家公務員を総動員してでも、死に物狂いで被災者の命を守れ!! 

 
 震災発生当初から政府は、被災者の救援活動の一切を、消防・警察・海保・自衛隊・地方自治体・民間などに投げ出し、ただ傍観するばかりで、救援活動の組織化を怠るという決定的な失敗を犯した。防災関連省庁には、震災発生時の救援活動の初動マニュアルが整備されていたが、これらを活用することもしなかった。この惨状を招いた責任は、無能政府にある。


 政府内には対策本部が乱立し、内閣府参与と首相補佐官が溢れているが、テレビ画面で命の危険に晒されている被災地の人々を目の前にしていながら、これらの被災者を救援するために政府自らが主体的当事者となって救援活動を組織化し、展開させようという意思は、未だに微塵も見えない。何たる無能政府か・・。 今からでも遅くない。政府は、重大な決意を持って被災者の命を守る活動に本腰を入れよ!! 新潟中越沖地震での犠牲者の80%は、避難後に亡くなっている。この悲劇を繰り返すな!!

被災地では既設のガソリンスタンドの半分以上が損壊しており、燃料不足の一因になっているという。ならば、何故、仮設のガソリンスタンドを設置しないのか!! 法規制による障害があるのなら、何故、臨時立法で対応しないのか!! 何をぐずぐずしているか!!


  人手が圧倒的に不足しているというのに、未だにボランティアとして参加する人間は、燃料、食料、そして寝床まで自前で準備しなければならないという。こんな馬鹿な話があるか!! 活動期間を短期に限定し、自衛隊や民間から大型テントを借りて宿舎を造り、寝袋だけ本人に持参させれば済む話ではないか!  災害ボランティア担当首相補佐官の辻元清美は何をしているか! 「潤滑油になります」などと脳天気なフレーズをブログに書く暇があったら、ボランティアを現地に送り込む算段をしろ!! 内閣府参与の湯浅誠は何をやっているのか!! 引きこもってホームページを作っているだけか? 


 このままでは、津波を生き延びた命が、この無能政府によって奪われてしまう。


 今日、3月28日付の読売新聞の編集手帳は「どうせ政府なんて・・・とあきらめてしまうのは慎みたい」と書いた。


 無能政府よ・・ 一度でいいから「本気」のところを見せてくれ。頼む・・。

 



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