高竜寺ヶ岳[697m]    所在地:兵庫県但東町  地形図:1/25000 須田     ルートMAP    



< イントロ >


  今年もブナの紅葉を楽しみたいと、10月末から11月上旬に、まだ登っていない扇ノ山まで足を延ばす計画であったが、強い寒気が北方から張り出して北但馬は連日の雨模様。結局、11/4だけがピンポイントで「晴れ」との予報が出たが、11/4は生憎の日曜日である。昨秋の氷ノ山で、北但馬の山域での休日の紅葉狩りの「人出」の凄まじさは経験済みなので、扇ノ山を諦めて、但丹国境に位置する兵庫50山である「高竜寺ヶ岳」(p1)に登ることにする。ネット情報によると但東町の高龍寺地区の神社前に駐車スペースがあるので、ここからピストンすることにする。


 

 日時:2012年11月 4日(日)    天候:曇り、時々晴れ

 コース: 産魂神社前駐車場  →  登山口  →  中間点  →  稜線  →  高竜寺ヶ岳山頂  →  産魂神社前駐車場

        9:45        10:00     10:20      10:50     11:05/12:05        13:05



        
       p1  高龍寺バス停付近からの高竜寺ヶ岳   


< アクセス >

 カーナビの目的地を高竜寺ヶ岳の真南の482号線上に設定し、舞鶴若狭自動車道を北に走り、福知山ICで降りて国道9に入る。福知山市野花で426号線に入って出石川沿いに進む。但東町出合から482号線に入り、いったん北上してから東進する。カーナビの「700mで目的地周辺です」のアナウンスを聴いてから、左右の道路脇の標識に注意しながら車を走らせる。左手に「たんたん温泉 福寿の湯←」の白地の大きな看板(p2)が目に入り、看板の後方に北方に折れる三叉路がある。車のスピードを落とすと、その看板の直ぐ後ろ側に「高竜寺ヶ岳登山口←」と表示した白い木柱(p3)が立っている。背が低い木柱なので見逃してしまいそうである。ここで左折(北上)する。左折した右手の道路脇にも「たんたん温泉3km」の緑の看板(p4)が立っている。

            
     p2 「たんたん温泉」の標識     p3「高竜寺ヶ岳登山口」への案内標識    p4 「たんたん温泉」の看板
   

 カーナビの地図では、この三叉路から北上する道路は、狭い田舎道に見えるが、実際は対向二車線の立派な舗装道路である。前方(北方)には秋色に染まった高竜寺ヶ岳(p5)の山頂付近が見える。この辺りは、ほとんどの山々が深緑色だが、この山(高竜寺ヶ岳)だけは秋色だ。道なりに東に向かって進むと、右手道路脇に「高龍寺」と表示した木板(p6)、その後方に高龍寺のバス停があり、その横の道路脇に「但東町 高龍寺」の矢印表示板(p7)がある。ここで左折(p8)して狭い舗装道路に入る。

      
  p5「高竜寺ヶ岳」の山頂付近   p6 「高竜寺」地区への標識    p7 「高竜寺」地区への標識     p8  左折ポイント


 前方には高竜寺ヶ岳(p9)がどっしりと鎮座している。道なりに進むと、狭い十字路(p10)があり、道路脇に「高竜寺ヶ岳 登山口→」と表示した木柱(p11)がある。ここで右折する。あたりは数軒の民家が建ち並び、狭い交差点が繰り返されるが、左手の道路脇に設けられている「登山口直進」の標識に勇気づけられて進む。直ぐに左手道路脇に産魂神社の地蔵堂が現れ、その道路を挟んだ向かい側に車6〜7台が停められる駐車スペースがある。「・・岳登山駐車場」と表示された木柱が立っている。ここに車を停める(p12)。先着車は無し。

    
 
 
p9  アクセス道路からの高竜寺ヶ岳    p10  交差点          p11  標識         p12   駐車スペース 


< ゴーイングアップ >

■ 登山口へ

 産魂神社の地蔵堂(p13)に道中の安全を祈願してから、道路脇の「高竜寺ヶ岳登山道直進」の標柱(p14)に従って、舗装された林道を進む。木柱には「山頂まで80分」と表示されている。直ぐに獣避けゲート(p15)があり、通り抜けて錠を掛ける。右手に堰堤を見ながら進み、左手の高龍寺地区の水道施設(p16)の前を抜ける。やがて舗装道路が終わり、雑草が茂る土道に変わる(p17)。スギの植林帯の脇を抜ける。駐車場から実働で10分ほど歩くと、林道が左にV字形に描くように曲がり、前方に「高竜寺ヶ岳登山口」と赤字で書いた大きな看板(p18)がある。ここが、登山口である。看板の後方に山頂まで1500mと書いた標識(p19)が木枝に掛けられている。登山道の周囲は素晴らしい秋色である。
 
                
     p13   地蔵堂      p14 「登山道直進」を示す標識    p15  獣避けゲート     p16 高龍寺地区の水道施設

   
   p17   登山口への林道        p18  登山口       p19 山頂まで1500mの標識


■ 山頂へ

 いきなりの急登になるが、高竜寺ヶ岳はこの辺りの山域では珍しく登山道は、登山口からいきなり自然林に囲まれ(p20)、鮮やかな秋色(p21)に癒やされる。登山道は狭い尾根筋を進み、V字型に深く掘れてくる(p22)。気温は、15℃に達しないはずだが、背中にたっぷり汗をかいてしまう。


 山頂まで1000mの標識(p23)の横を抜けて、中間点の標識(p24)を通過すると、右手の木枝の間から秋色に染まった稜線(p25)が見える。尾根筋の登山道からは、左右の谷側の紅葉が常時目に入り、思う存分に秋色が楽しめる。一息入れて振り返ると、秋色の向こうに先月登った東床尾山(p26)が遠望できる。

    
  p20  自然林に囲まれた登山道    p21 秋色の谷筋       p22 V字形の掘れた登山道     p23 山頂まで1000mの標識

   
    p24 中間地点の標識       p25  稜線の秋色        p26  東床尾山

 
 登山道のV字形の溝が一段落すると、登山道周りに淡い黄色に色づいたブナ(p27)が目立つようになる。氷ノ山や蘇武岳の天を突くような大木が林立するブナ林とは趣が異なり、幹の径がせいぜい50cm程の小ぶりのブナが立ち並んでいる。紅葉の見頃には数日、早かったようだが、それでも黄色の屋根(p28)は素晴らしい。「山頂まで30分」の標識(p29)を過ぎると、ロープが垂れた急登(p30)になる。

    
    p27 ブナ林の秋色(1)      p28 ブナ林の秋色(2)     p29 山頂まで30分の標識     p30 ロープが垂れた急登 

 
 辺りはブナだらけ(p31)になり、ブナに混じったナラの木幹に「山頂まで500m」の表示板(p32)が掛けられている。「クマ目撃」のニュースが未だ聞こえてこない今年の兵庫県内の山々は木の実が豊富なようで、この山も至る所に大量の木の実が落ちている(p33)

              
     p31 ブナ林の秋色(3)          p32 山頂まで500mの標識       p33 登山道に落ちた木の実


 東西方向に延びる稜線の手前に山頂への近道を示す道標(p34)がある。直進するとロープが垂れた急登で、右に折れると秋色の山肌に新たに設けられた迂回路(p35)である。ここは道標に従って右に進む(p36)。直ぐに稜線に達して前方に山頂(p37)が見える。木立に遮られて稜線上から南北方向の眺望は得られない。


    
    p34  山頂への近道の道標      p35 近道(迂回路)       p36 分岐ポイント      p37 山頂に向かう稜線道

 


< トップ >

 ブナとナラが混在する気持ちの良い稜線道(p38)の急傾斜を登り切ると二等三角点のある山頂(p39)である。広々とした山頂にはハイカーの姿は無し。山頂から望める山々とその方角を示す表示板や小さな東屋も設置されている(p40)

            
      p38 急傾斜の稜線道           p39  山頂広場            p40  表示板と東屋


 南北が大きく開けて素晴らしい眺望が広がる。南方向に先月登った東床尾山/西床尾山や鉄鈷山、朝来の粟鹿山(p41)、南西方向には須留ヶ峰や藤無山(p42)、須留ヶ峰の左手にはうっすらと生野の段ヶ峰や千町ヶ峰も見える(p43)

 東屋の北側に出ると、北北西の方向に久美浜湾や日本海(p44)が眺められ、北西方向には来日岳や三川山が望める(p45)。蘇武岳のある西方向は稜線の樹木に遮られ、東方向の大江山も雑木が育ちすぎて木枝の隙間を探さないと見えない。

   
               p41   南方向を望む                   p44  久美浜湾(中央)と日本海方面



 
              p42  南西方面を望む(1)

 
              p43   南西方向を望む(2) 

 
             p44   北西方向を望む 


 期待どおりの大眺望に満足して、東屋のテーブルに弁当を拡げて大休止とする。



< ゴーイングダウン >


 下山は、往路で辿った近道やめて稜線を行くが、稜線からは案の定、激下り(p46)でロープのお世話になる。秋色を堪能しようとゆっくり下山するが、結局1時間ほどで降りてしまう。下山途中で遭遇したハイカーは2組。


         
    p46 稜線からの激下り


< エピローグ >


 好い山です。この地域の山でこれだけの広葉樹の紅葉を楽しめる山は少ないと思います。登山道は良く整備され、道標も丁寧です。舗装道路でアクセスでき、駐車スペースが確保されていることも魅力です。歩行距離が短いため贅肉落としが目的の登山者には物足りないかも知れませんが・・。ブナの紅葉の時季に合わせての登山をお薦めします。




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