2020年 紅葉めぐり[その3]( 大山[鳥取] 10/30[金]〜10/31[土] )

 
 齢70を超えた老人の運転する車がトンデモない大事故を起こす度に巷間では、「ジジババには自動ブレーキが付いた車でなければ運転免許を交付するな」という声が大きくなっている。政府も免許制度の改正に本腰を入れて取り組む方針のようだ。私もいよいよ観念して、ガソリン喰い虫の2.4Lエンジンを積んで13年間乗り続けた「"愛"車」にサヨナラし、"一応"は「安全機能が付いている」と喧伝されている車に乗り換えることにした。

 好天が見込まれる10/30(金)、10/31(土)に、納車されて僅か3日目の車の "長距離試運転" を兼ねて鳥取まで走り、百名山 "大山"
(p1) の紅葉登山を敢行することにした。

     
      
p1 山陰自動車道からの大山


    日時:2020年 10月 31日(土)   天候:晴れ
   コース(時間): 大山第一駐車場(6:55)→ 夏山登山口(7:05)→ 五合目(8:10)
           → 山頂(9:30)→[昼食(9:55〜10:25)]→ 行者谷道分岐(11:10)
           → 大山寺(12:20)→ 第一駐車場(12:45)
   山行時間(休憩・昼食時間を含む):5時間50分



【 アクセス 】
 10/30(金)AM9:30 GOTOトラベルキャンペーンを利用して予約しておいた米子市街のホテルに向けて出発する。「カーナビ無し」の車に乗るのは20年振りだが、スマホのカーナビ機能を頼りに何とかホテルにたどり着く。GOTOキャンペーンのお陰で宿泊費は僅か2,800円/泊で、幸運にも地域共通クーポン券(1000円×1枚)までゲットできた。

 翌朝AM6:00過ぎにホテルを出発。前夜に走行ルートをたっぷり事前学習した甲斐もあって6:30過ぎに無事に県営大山第一駐車場
(p2)に到着。粒あんたっぷりのまんじゅうを胃袋に詰め込んでから登山口に向かう。大山寺橋付近からは、素晴らしい秋色の向こうに大山の北壁(p3)が眺められる。7:00過ぎに夏山登山口(p4)(p5)から山に入る。

 
p2 大山第一駐車場    p3 秋色の後方に北壁   p4 夏山登山道の入口   p5 登山道の標識


【 夏山登山道を往く 】
 穏やかな勾配の石段道(p6)を往くと直ぐに体が火照ってくる。阿弥陀堂(p7)に今日の山行の安全を祈願してからジャケットを脱ぎ、カッターシャツ一枚になって登山道に戻る。周囲に秋色(p8)が目立ってきて、阿弥陀堂から20分ほどで左手の常行谷の紅葉(p9)に圧倒されるようになる。


  
p6 石段道を往く      p7 阿弥陀堂     p8 秋色が目立ってくる   p9 常行谷側の紅葉


 標高1000mの標識を越えると谷側は一面茶褐色
(p10)になる。ブナの大木に囲まれた段差の厳しい木組の登山道(p11)を往くハイカーの息づかいは荒く、さすがに"コロナマスク"を付けたハイカーはほとんどいない。

  五合目を通過し、標高1300mの標識の辺りで北側が大きく開けて、眼下に孝霊山、その左手後方に米子や境港の市街地が白く輝き、その右手に美保湾が広がる
(p12)。登山道(p13)周りの立木の背丈が低くなっても上り勾配は相変わらず厳しい

  
p10 谷筋の紅葉     p11 木組みの階段道    p12 北側の展望     p13 急勾配の登山道


【 山頂へ 】
 東側や南側の展望も大きく開けて(p14)、大山の北壁も指呼のうちだ。大展望を楽しみながら呼吸を整えることができるためか・・不思議と疲れは感じない。茶褐色の灌木に覆われた一画(p15)を抜けると、七合目の標識(p16)があり左手に北壁(p17)が迫ってくる。北側は中海から松江、宍道湖方面まで見渡せる(p18)

  
               
p14  東から南側の眺望

   
p15 灌木に囲まれた登山道  p16 七合目の標識    p17 北壁が迫る      p18 北側の展望


 標高1600mの標識を左手にパスすると登山道は木道
(p19)に変わる。時刻は9:00を回ったばかりで西からの風も強く、木道の表面はうっすらと覆った霜が凍って(p20)ツルツル状態で、登山道は大渋滞となる。滑らないように一歩一歩慎重に脚を運ぶこと15分余で前方に弥山(1709m)の山頂部の西側に建てられた避難小屋(p21)が見えてくる。

 小屋の東側に「大山頂上1709m」と表記したプレートを留めたコンクリート製の山頂表示台
(p22)が設置されている。剣ヶ峰(1729m)の山頂付近が崩落し易く立入禁止になっているため、ここ(弥山山頂の西側)が仮の "大山山頂" とされているようだ。


  
p19 木道を往く    p20 凍結した木道の表面  p21 避難小屋が見える    p22 山頂表示台


 表示台の北側に設けられた休憩所
(p23)では、先着した30〜40人のハイカーが昼食休憩中だ。一見して"密"状態なので、南回り(時計回り)で木道(p24)を"岩室"付近まで降りて、登山道脇の岩に腰掛けて昼食休憩とする。北側の眺望を楽しみながら昨夕、天満屋で買い込んだ弁当で空腹を満たす。

      
     
p23 山頂の休憩所          p24  時計回りで木道を降りる


【 行者谷道へ 】
 AM10:30を廻ったところで下山に掛かるが、登山道は登ってくるハイカーで超満員。"上り優先" の原則を守っていると下りのハイカーは降りる機会が無くなってしまう。結果として、"下り" は大渋滞となる。東京渋谷のスクランブル交差点を超える"密"状態だ。 幸いにも「すみません!! 行かせてください!!」と絶叫するお父さんを見つけたので、このお父さんの後方につけ、ほんの一瞬の空き間を狙って "すみません!" と大声を上げながら一気に下る。これを繰り返して、何とか行者谷道分岐(p25)に辿り着く。

   
   
p25 行者谷道分岐の道標


【 行者谷道 → 大山寺 】
 分岐で右手に折れてブナの美しい紅葉で知られる行者谷道を降りる。急傾斜の木組みの階段道を降りる登山道はブナの大木に囲まれて、辺り一面は茶褐色の凄まじい紅葉(p26)(p27)(p28)(p29)が覆う。人だらけの夏山登山道と異なり、行者谷道はハイカーの数が激減して、ゆったりした気分で紅葉を楽しむことができる。


p26 行者谷道の紅葉(1)   p27 行者谷道の紅葉(2)  p28 行者谷道の紅葉(3)  p29 行者谷道の紅葉(4)


 分岐から20分ほどで北側が開けて、紅葉の向こうに大山の北壁が眺められる
(p30)。標高が下がるにつれて紅葉が茶褐色(p31)から黄色(p32)、そして黄緑(p33)へと変化していく様も愉しい。


p30 紅葉の向こうに北壁   p31 紅葉(茶褐色)     p32 紅葉(黄色)      p33 紅葉(黄緑)


 分岐から30分強で元谷の大堰堤
(p34)まで降りる。宝珠山から北西方向に延びる尾根の西側斜面(p35)は"赤"も混じった賑やかな秋色だ。堰堤からは大山北壁(p36)の眺めが素晴らしいが生憎、強烈な逆光でうまい写真が撮れない。堰堤に座り込んで北壁を眺めながら大休止する。


 
p34 元谷の大堰堤     p35 東側の尾根の紅葉   p36 大山の北壁


 大堰堤からは、20分ほど歩いて大神山神社の奥宮
(p37)に到着する。さらに一般の参拝客で混雑する参道をノンビリと下る。約20分ほどで、既に満杯になった大山第一駐車場(p38)に戻る。参道は道すがらカエデの紅葉(p39)も楽しめる。
 
      
   
p37 大神山神社の奥宮    p38 大山第一駐車場     p39 参道沿いの紅葉


 休憩時間を含めて6時間弱の紅葉登山。ハイカーの数には度肝を抜かれましたが、好天の下、ブナの紅葉を存分に楽しむことができました。車も快調に走り、登山後の長距離運転でしたが "居眠り" することもなく無事に帰宅できました。
大神山神社のご加護に感謝です。


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