摩耶山(702m)  所在地:兵庫県神戸市   地形図:1/25000 神戸首部、有馬   ルートMAP  



< イントロ >


 例年、公式発表される花粉飛散開始日より2ケ月も早く、12月に入ると花粉症の初期症状(咽頭部の炎症)が出始める。今年はヨーグルト摂取療法を続けたせいか、12月半ばを過ぎても症状が現れなかったが、一昨日あたりから喉がいがらっぽい感じがするので、止むを得ず抗ヒスタミン剤の服用を開始する。この秋からの山歩きは、今週で打ち切ることになるかも? 週末には大寒波が到来するようなので、祝日の今日だが、近場にある兵庫50山の一つで未だ山行記録を残していない摩耶山に上がってみることにする。

  摩耶山は、在職時代に会社の山岳部やスキー部が主催する六甲縦走大会で、神戸電鉄の鵯越駅から菊水山、鍋蓋山を経て市ケ原から天狗道へのルートや、新神戸駅から布引貯水池を経て市ケ原、天狗道のルートで何度も登ったことがある。今回は、後者のルートで掬星台を目指すことにする。下りは、桜谷道を降りて、徳川道で森林植物園に出て、さらに植物園を北側に抜けて山田道で神鉄谷上駅へ降りるルートを選ぶことにする。


時 : 2010年12月23日(木)
    天候 : 晴れ

コース :
新神戸駅 → 布引貯水池 → 市ケ原 →(天狗道)→ 掬星台 →(桜谷道)→ 森林植物園 →(山田道)→ 神鉄谷上駅
          
9:50    10:20      10:40        12:15/12:50      14:10/14:35         15:35


< アクセス >
 

 自宅のある団地から北六甲有料道路に入って南下し、唐櫃ICから県道15号(有馬街道)に入り西進し、阪神高速北神戸線の箕谷ICの高架下にある箕谷駐車場(パーク・アンド・ライド)に車を停める。祝日のためか、それとも駐車料金が値上げされた(→ 500円/日)ためなのか? 駐車場はガラガラ。駐車場の西側の歩道橋を渡り新神戸有料道路箕谷ICの南側のバス停から三ノ宮行きの神戸市バスに乗り、新神戸駅で下車する。


< ゴーイングアップ >

■ 市ケ原へ
 新神戸駅1階の新幹線のガード下を北側に抜ける通路の壁に大きな文字で書かれている「布引の滝」へのルート表示(p1)に従って進む。このあたりは、北野の異人館めぐりの観光ルートとも重なっており、しかも祝日なので若いカップルを含めて大勢の人が繰り出している。心地よい瀬音を聞きながら川沿いの階段道を進む。朝の散歩帰り?と思われるの年配の人たちとすれ違う。

新神戸駅から10分ほど歩いて体が温かくなった頃に布引の滝(p2)に到着する。滝の前では、数人のハイカーが休憩中。写真を撮っていると、次々に新手のハイカーチームが到着する。ノンビリできる場所ではなさそうなので、靴紐を締め直して、直ぐに出発することにする。さらに20分ほど歩くと布引貯水池(p3)に到着する。このあたりも、20〜30mほどの間隔で、ハイカーグループが連なっている。最近は山ガールと呼ばれているらしいファッショナブルな若い女性ハイカーの皆さんも混じっている。貯水池から20分ほどで市ケ原の桜茶屋前に到着する。ここにはトイレもあり、茶屋の前のベンチには大勢のハイカーが休憩している。

    
  p1 布引の滝への道標         p2 布引の滝            p3 布引貯水池


■ 天狗道を掬星台へ

 この先は天狗道に入るので、カッターシャツ一枚になって出発する。しばらく北上してから、「トェンティクロス」方面と「天狗道」方面の分岐で右の天狗道方面に折れて、いよいよ本格的な登りになる。左手に高雄山の山塊を見ながら高度を稼ぐ。右、布引ハーブ園の道標を通過し、稲妻坂の急登を上がる。「立ちんぼ」で、呼吸を整えながらゆっくり足を運ぶ。元気の良い二人組のシニアのハイカーに追いつかれる。汗が噴出した体に風が冷たい。既に昼近くになっているので、下ってくるハイカーも多い。登りきると、神戸側の展望が開ける。さらに上り下りを繰り返しながら、行者尾根につながるコブに出る。さらに小さなコブを越える。

 昔の記憶では、このあたりからコブ上に設置された電波反射板が遠望できて、その反射板を目標に、太陽光の直射を受けながらコブの手前の岩が露出した荒々しい山道を登ったはずだが、どうも様子が違う。いったん反射板は確認できたが、コブに向かう登山道は樹木が覆っている。露岩の急登は、どこに消えてしまったのだろうか・・? そうこうしているうちに反射板の横を通過してしまう。登山道は、昔と雰囲気が変わって、はるかに歩きやすく整備されている。見覚えのある長い階段道を登る。確か、ここを上がるとTV塔の横に出たはずだが・・? と記憶を辿っていると、そのTV塔(p4)が目の前に現れる。TV塔の横を抜けて掬星台に向かう。



< トップ >

 
 神戸市街を見渡せる掬星台(p5)の広場の南端で昼食とする。風が強く、弁当を持つ手が凍えてくる。セータの上からヤッケを着込んでも体温が奪われていくようだ。それでも祝日の掬星台には大勢のハイカーが弁当を広げている。

  
  p4 摩耶山頂の西側のTV塔           p5 掬星台


< ゴーイングダウン >


■ 桜谷道から徳川道を経て森林植物園へ
 掬星台の北側を通る舗装道路をTV塔の方に少し戻ると、舗装道路から北方に下る登山道があり、「桜谷道」に至ることを示す道標がある。少し下ると、「桜谷道」の真新しい道標(p6)がある。桜谷道は、いくつもの堰堤の脇を抜け(p7)、沢を何度もトラバースしながら雰囲気の良い桜谷の沢筋を下る。ハイカーの数は極端に少なくなり、桜谷で遭遇したハイカーは、女性二人の1チームだけである。堆積した落葉が水を含んでいて滑りやすい箇所があるので注意が必要。

  
    p6 桜谷道の道標           p7 堰堤の脇を抜ける登山道


 40分ほどで、生田川との合流点に出る。沢を渡ると徳川道の道標(p8)があり、森林植物園を目指して幅広の徳川道(p9)を西進する。歩きやすい道のためか軽装でランニングをしているハイカー?もいる。40分ほどで、「トェンティクロスから市ケ原に向かうルート」との分岐に到達し、右に折れて沢を渡ると森林植物園の東門(p10)がある。20分ほど歩いて植物園を抜け、北側にある正門に出る。

    
   p8 徳川道の道標                p9 徳川道          p10 森林植物園の東門


■ 桜谷道から徳川道を経て森林植物園へ
 森林植物園の北側を通るドライブウェイを渡ると北方に延びる小道があり、山田道の道標(p11)がある。住宅団地の造成工事現場を左手にしながら一頻り水路脇を歩くと前方に丹生山系(p12)が見えてくる。さらに進むと、丸山の東側を抜ける山道に入る。小倉台や筑紫が丘などの住宅団地のすぐ裏を通っているとは思えない山深い雰囲気の山道(p13)を下る。

    
p11 植物園正門前の山田道の道標      p12 山田道からの丹生山系        p13 山田道
 

 仕事帰りに散歩を兼ねてこの道を抜けて帰宅するのだろうか? それともこの山田道が近道なのか? サラリーマン風の年配の人たちと何度かすれ違う。丸山谷の雰囲気の良い沢沿いの道(p14)を降りて、阪神高速北神戸線の高架(p15)下を抜けると神戸電鉄谷上駅に出る。山田道の登山口は谷上駅西側のガードの南側にあり、ガード下と登山道の入り口にそれぞれ道標(p16)(p17)が設けられている。

    
  p14 丸山川沿いの山田道         p15 阪神高速高架の手前の山田道

     
p16 谷上駅からの山田道の入り口     p17 谷上駅の西側の神鉄高架下の道標


< エピローグ >


 人(ハイカーなど)の数が多すぎるのが難ですが、変化に富んだ山歩きが十分に堪能できるルートです。




                        Top Page

inserted by FC2 system