ダイヤモンドトレールを歩く #2  
( 屯鶴峯→ 二上山[517m]→ 竹内峠→ 平石峠 )
     ルートMAP



   日時:2019年 5月15日(水) 11:40 〜 17:30     天候:晴れ

   ルート: 屯鶴峯  → 二上山登山口 →   鉄塔#1  →  ダイトレプレート二上山
       11:40/12:00   12:10     12:45/12:50   13:30/14:00(昼食)

         → 二上山(雄岳) → 二上山(雌岳) → 岩屋 → 竹内峠 → 平石峠 → 近鉄磐城駅
           14:20/14:25  14:40/14:45  15:05  15:30   16:15    17:30

   所要時間(昼食・休憩時間を含む):約5時間50分



< プロローグ >
  "ダイトレ歩き" の第2回目は、ダイトレの北側の起点になる「屯鶴峯」から二上山(p1)を経て「平石峠」まで歩くことにした。出発点の「屯鶴峯」へは近鉄南大阪線の二上山駅から国道165号・府道703号沿いを歩いてアクセスし、終点の「平石峠」からは府道704号で東側(奈良側)に降りて、さらに竹内街道を歩いて近鉄南大阪線の磐城駅を目指すことにした。

    
     p1 奈良明日香路 甘樫丘付近から撮影(2013.11)



< 近鉄二上駅 → 屯鶴峯 >
 自宅出発前のゴタゴタで出遅れ、二上山駅への到着見込み時間が予定時間から1時間以上遅れる羽目になる。急遽、計画を変更して二上山駅の一駅手前の "二上駅" で降りて駅北側にあるという "タクシー乗り場" に向かう。生憎タクシーは停まっておらず、配車数が一番多いだろうと見込んで "近鉄タクシー" に電話するも車は回せないと言われてしまう。地元の "いむらタクシー(0745-77-0294)"さんに電話すると直ぐに来てくれ、何とか予定した12:00前に府道703号沿いの屯鶴峯入口(p2)に到着できた。(最短距離を走ってくれた由で、タクシー料金は¥1,120でした) これで山行途中で道迷いなどのアクシデントがあっても山中で暗くなってしまう事態は避けられるだろう。

 ダイトレプレート
(p3)は、屯鶴峯に向かう階段(p4)沿いの右手(東側)の草むらの中に埋められている。階段を上がると案内板やベンチが置かれた休憩スペース(p5)がある。


 
p2 屯鶴峯入口の看板   p3 ダイトレプレート 屯鶴峯    p4 階段を登る      p5 休憩スペース


 東側の階段道
(p6)を上がると目の前に奇っ怪な姿をした灰白色の岩山(p7)(p8)が現れる。案内板によると、二上山の火山活動による火砕流や火山灰が水中に堆積し、これが地殻変動によって隆起して地上に露出し、さらに永い年月を経て浸食された結果、この奇岩を形成したものだという。一頻り岩山を眺めたあと階段道の横にある東屋(p9)でドラ焼き(209kcal)とBalance Power(200Kcal)のエネルギー補給をする。


  
p6 東側の階段道    p7 屯鶴峯の奇岩(1)    p8 屯鶴峯の奇岩(2)     p9  東屋



< 屯鶴峯 → 府道703号沿い二上山登山口 >
 二上山登山口へは階段下から府道703号沿いの歩道(p10)を西方向に進む。降り注ぐ厳しい陽光が眩しい。穴虫峠で近鉄南大阪線の線路を越える(p11)と府道脇の歩道が無くなる。ここからは右側の路側帯(p12)を歩く。時折、大型のダンプやトラックも通るので気が抜けない。屯鶴峯入り口から6分ほどで道路を挟んだ向かい側(府道沿い左手[南側])に案内板と道標(p13)が見える。ここが府道703号沿いの二上山登山口である。


p10 府道703号沿いを西へ   p11  穴虫峠      p12 路側帯を歩く     p13 登山口の案内板



< 府道703号沿い二上山登山口 → ダイトレプレート二上山 >
 登山口の道標(p14)には「ダイヤモンド・トレール(二上山・万葉の森)」の表示がある。東方向に延びる山道(p15)に入ると、直ぐに上り勾配(p16)が始まる。登山道は自然林に囲まれ、素晴らしい新緑の中を進む。厳しい陽射しは木立で遮られ適度に日陰が続くのも有り難い。

 標高が200mほどの稜線に出ると、途端に下り道
(p17)になり、早くもこのルートの醍醐味?である凸凹(アップ・ダウン)が始まる。
  
 
p14 ダイトレの道標     p15 山道に入る    p16 上り勾配を往く  p17 アップ・ダウンが始まる


 ここから尾根道での「登って
(p18)は、下る(p19)」をこれでもかというほどに繰り返すことになる。登山道の左手を南北方向に延びる送電線の向こう側にときおり二上山(p20)が眺められる。登山口から30分弱で今日初めてダイトレの石柱(p21)を確認する。
    
  
p18 登って・・   p19 今度は、下る     p20 二上山が見える    p21 ダイトレの石柱


 いったん下って上り返す(先ほどの石柱から5分ほどで)と、前方に鉄塔
(p22)が現れる。鉄塔は標高約230mの小さなピーク上にあり、東側が大きく開けて美しい二上山(p23)の姿が眺められる。ここで小休止。

    
  
p22 鉄塔が見える      p23 二上山を望む


 鉄塔からは再び下り、小さな アップ・ダウン を繰り返してから比較的なだらかな一画
(p24)を抜ける。緩い上り勾配(p25)が現れ、ここから「ダイトレプレート二上山」までの標高差約150mの長い上りが始まる。二つ目のダイトレ石柱の横を抜けると左手前方に二上山の雄岳(p26)が見え、さらに二つ目の鉄塔(p27)の横を抜ける。
   
 
p24 なだらかな一画    p25 再び、登る    p26 雄岳が見える    p27 鉄塔の横を行く


 西から南方向が大きく開けたポイント
(p28)で一息入れたあと、厳しくなった上り勾配(p29)を進む。「総合体育館」への分岐(p30)と「万葉の森駐車場」への分岐(p31)をパスして東方向に進む。

             
p28  西方向が開ける                 p29 厳しい上り勾配
        
     
p30 体育館への分岐    p31 駐車場への分岐


 突然、今日初めて目の前にハイカーが現れて、幅広の遊歩道
(p32)に合流する。合流ポイントに立つ道標(p33)の足下にダイトレプレート二上山(p34)が埋められている。府道703号沿いの二上山登山口から休憩時間を含めて1時間20分を要した。近くに休憩所(p35)を見つけて、ここで遅い昼食とする。大阪市街の今日の最高温度は27℃と予想されているが標高約400mの休憩所内に設置された温度計の表示温度は20℃である。
   
p32 遊歩道を北方向へ    p33 道標     p34 ダイトレプレート 二上山     p35 休憩所



< ダイトレプレート二上山 → 馬の背 → 二上山(雄岳) >
 正規のダイトレのルートは、「ダイトレプレート二上山(p34)」のポイントから二上山には登らずに南方向に折れて、「万葉の森」、「鹿谷寺跡」を経て国道166号(旧竹内街道)沿いに降り、さらに竹内峠を目指すことになるが、今回は二上山の二つの山頂(雄岳と雌岳)を踏んでから岩屋峠を経由して国道166号沿いに降りることにする。

 昼食後、休憩所から10分ほど遊歩道
(p36)を歩いて二上山の雄岳と雌岳の中間点(p37)にあたる馬の背(p38)まで登る。ここにはトイレ(p39)が設置されている。
   
  
p36 遊歩道を北へ   p37 馬の背の道標     p38  馬の瀬      p39 トイレ建屋


 馬の背からは、ササが茂る稜線の狭い山道
(p40)を北方向に進む。さらに連続する階段道(p41)を登り切ると、木立に囲まれた雄岳の山頂スペース(p42)(p43)に到着する。馬の背から約10分である。20代と思える若いハイカーが一人先着している。何故か携帯電話は圏外のようだ。 山頂は木立で陽射しが遮られて涼しく、設置された温度計は18.5℃を指している。雑木に囲まれて眺望はない。

     
 
p40 ササが茂る山道    p41 階段道     p42 雄岳の山頂表示   p43 山頂スペース



< 二上山(雄岳) → 馬の背 → 二上山(雌岳) >
 雄岳の山頂からは登って来た道を下って「馬の背」まで戻る。さらにトイレ(p44)の前を抜けて南方向に坂道(p45)を上って雌岳を目指す。雄岳から15分ほどで平坦な広いスペース(p46)から成る雌岳の山頂(p47)に到着する。
 
p44 馬の背から南方向へ   p45 上り勾配を行く   p46 雌岳の山頂広場    p47 山頂表示


 円形の「日時計」のモニュメント
(p48)が設置された山頂南側のスペースからは、東側が大きく開けて大和平野の向こうに音羽三山や龍門岳、遠く大峰山系の山々(山上ヶ岳、稲村ヶ岳など)などが見晴らせる(p49)。ここで一息入れる。

   
  
p48 日時計のモニュメント        p49  雌岳山頂から東方向を望む



< 二上山(雌岳) → 岩屋 → 竹内峠 >
 雌岳からは「岩屋」への道標(p50)に従って、狭い山道(p51)を下る。直ぐに右手(南方向)が開けて5/11に歩いた岩橋山から葛城山に延びる大きな山塊(p52)と岩湧山に延びる長い稜線が眺められる。雌岳から10分ほどで岩屋峠の分岐(p53)に出る。
  
 
p50 岩屋への道標   p51 狭い山道を下る   p52 岩橋山/葛城山の山塊  p53 岩屋峠の分岐


 分岐ポイントには私製の道標
(p54)が立っている。道標にある「竹の内峠」の指示に従って細い山道を進めば、南方向に延びる尾根筋を歩いて竹内峠の東側の国道166号線(旧竹内街道)沿いに降りることができるが、今回は奈良時代に造成されたという石窟寺院「岩屋」に寄ってみたいので、右手に折れる。1分ほど下ると、凝灰岩の岩壁に掘られた大小2基の石窟から成る「岩屋」(p55)の前に出る。壁には三尊像が浮彫されているというが、宗教音痴の私には皆目識別できない。

    
     
p54 岩屋峠の道標        p55 岩屋の石窟


 岩屋からは、1998年の台風で倒れたという巨大なスギの倒木[岩屋杉]
(p56)の下を潜って、急勾配の階段道(p57)を降りると、国道166号線に降りるコンクリート道(p58)に合流する。コンクリート道(p59)は下り勾配が厳しく足先を痛めやすいので注意が必要だ。合流ポイントから10分ほどで、鹿谷寺跡からの山道と合流し(p60)、国道166号(旧竹内街道)の手前にあるゲート(p61)に出る。
      
    
p56 岩屋スギ       p57 階段道を下る   p58 コンクリート道に合流する

      
   
p59 コンクリート道を下る     p60 ダイトレと合流する    p61 国道166号のゲート


 ここからは国道166号沿いを東方向に歩く
(p62)。「歩道は無いだろう・・」と、危険を覚悟していたが右手(南側)道路沿いにガードレール付きの立派な歩道が新設されていてビックリ。(竹内峠分岐の手前50mほどは歩道はありません)

 7分ほど歩くと右手へ分岐する上り勾配の舗装道路
(p63)があり、分岐ポイントに「ダイヤモンド・トレール(竹ノ内峠)」と表示された道標が立っている。舗装道路を登り切ると、右方向への分岐(p64)があり、右に折れて直ぐの足下に「ダイヤモンドトレール 竹内峠」と表示したプレート(p65)が埋められている。(舗装道路を登る途中で「平石峠→」と表示した道標がある。「竹内峠」は何処に消えたのか・・? と、少々不安になりますがそのまま進むと「竹内峠」のプレートが見つかります)


p62 国道166号の歩道を行く  p63 右手に分岐する   p64 竹内峠の分岐    p65 ダイトレプレート 竹内峠



< 竹内峠 → 平石峠 >
 ここからは南方向に延びる幅広の舗装路(p66)を往く。舗装路は上り勾配のコンクリート道(p67)に変わる。8分ほど歩くと、三叉路(p68)に出る。ダイトレの表示に従って直進すると上り勾配の山道(p69)になる。


p66 幅広の舗装路を行く  p67 上り勾配の舗装路   p68 三叉路で直進する   p69 上り勾配の山道


 山道は尾根筋を延びており、小さなアップ・ダウンを繰り返しながらスギ・ヒノキの植林帯
(p70)を抜ける。登山道は良く整備されて歩き易く、時折現れる新緑(p71)にも癒やされる。前方に岩橋山への山塊が見えて、山道(p72)が下りになると平石峠は近い。竹内峠から丁度45分で4日振りの平石峠(p73)に到着する。


p70 スギ・ヒノキの植林帯を行く  p71 新緑が現れる   p72 平石峠近くの下り     p73 平石峠 



< 平石峠 →(府道704号/竹内街道)→ 近鉄南大阪線 磐城駅 >
 平石峠からは府道704号(p74)を東方向に下る。約20分で車両通行不可の看板が立つ東側の登山口(p75)に至る。道なりに府道704号を東に進み、三叉路(p76)で右手に折れて阪奈道路の高架(p77)を潜る。


p74 府道704の山道を行く  p75 平岩峠への登山口   p76 三叉路を左折する   p77 高架を潜る


 突き当たった三叉路
(p78)で直進して宝塚動物霊園の北側を東西方向に延びる狭い道(p79)を北東方向に進んでから国道166号(旧竹内街道)(p80)に合流する。国道沿いを東方向に5分ほど歩いてから右に折れて(p81)長尾神社側から延びている旧竹内街道に入る。


 
p78 三叉路で直進する   p79 小道を東進する   p80 国道166号に合流する  p81 旧竹内街道へ右折


 この右折ポイントには「竹内街道」の看板
(p82)が置かれている。民家の間を東方向に延びる旧竹内街道(p83)を休憩を含めてノンビリ歩くこと約30分で磐城駅の南側にある長尾神社に到着する。本殿(p84)で今日の山行の無事に感謝してから磐城駅(p85)に向かう。休憩・昼食時間を含めて5時間50分の山行でした。

  
 
p82 竹内街道の看板  p83 旧竹内街道を行く   p84 長尾神社の社殿    p85 近鉄 磐城駅



< エピローグ >
 登山道は良く整備され道標も親切です。ルート上の最大の難所は「府道703号沿い二上山登山口」から「ダイトレプレート二上山」までの "アップ・ダウンの繰り返し" になると思います。山歩きに不慣れな人は気持ちが折れてしまうかも知れません。数ヶ所ある展望ポイントで息を整えながらあせらずに歩くと良いと思います。ウィークデイには二上山周辺を除くとハイカーとは全くと言っていいほど遭遇しませんので "静かな一人山歩き" が好きなハイカーにはお薦めのルートです。



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