2020年 桜(サクラ)めぐり(その1)  2020/4/2 〜 4/3


 在外邦人の一斉帰国がもたらす感染爆発の可能性が懸念されていた4/1、 国内で新たに確認された新型コロナ感染症の陽性患者が過去最大の261人/日に達した。この春は二上山(雌山)山頂の桜を眺めたいと思っていたが、公共交通機関を使って兵庫・大阪間を往復するような "遠征" は当然に自粛せざるを得ず、今年の観桜行脚は「北摂・丹波地域の桜名所めぐり」とすることに決める。

【 武庫川桜回廊
[三田⇔道場] 4/2(木)   三田市健康福祉センター  →  JR道場駅
 近畿地方に大雨をもたらした低気圧が太平洋上に抜けて気圧配置が一遍に冬型になる。 強い北風が吹く4/2 の午後、自宅を13:40に出発し、徒歩で武庫川堤に向かう。道すがら近くのマンション横(p1)も道路沿い(p2)も、そして三田谷公園(p3)でも満開の桜が迎えてくれる。天神公園(p4)では新型コロナの影響で今年は芝生にシートを広げての宴会などは禁止になっている。


  
p1 マンション横の桜     p2 道路沿いの桜並木   p3 三田谷公園       p4 天神公園


 県道141号(三田黒石線)の総合庁舎前交差点に降りると、千丈寺山など北摂の山々をバックにした武庫川堤沿いに淡いピンク色の桜並木(p5)が続く。今年も武庫川桜回廊は健在だ。


          
p5  三田市総合庁舎前交差点付近からの武庫川桜回廊


 健康福祉センター北側の武庫川堤遊歩道
(p6)に出ると道路沿いは満開になった見事な桜並木が続いている。一頻り "郷の音ホール" 北側の桜を眺めてから、武庫川の南岸を東方向に歩き出す。人出は例年の半分ほどだろうか? 直ぐに前方に武庫川大橋が見えてくる(p7)。そのまま進んで三田大橋(p8)を越えて下山浄水所(p9)の横を抜けると、旧三田市街に入る。

 
p6 武庫川堤遊歩道    p7 武庫川大橋が見える   p8 三田大橋       p9 下山浄水所


 ここから暫く桜が途切れるが、相生橋の手前
(p10)から復活する。国道176号を越えたところ(p11)で着用していたマスクを外す。辺りの民家の数がめっきり少なくなる。早春の強い北風に晒される故かこの辺りの桜は未だ5〜7分咲きだ。

 前方に鉄屋橋が見える辺りからは、美しい桜並木が武庫川の北岸にも続く
(p12)。毎春、通勤途上に眺めていた桜だ。懐かしくなり、鉄屋橋を渡ってここからは北岸を歩くことにする。北側から武庫川に流れ込む山田川を越える辺りからJR福知山線の線路が武庫川堤に迫り、その南側に満開間近の桜並木(p13)が続く。


  
p10 相生橋付近     p11 国道176号線東側    p12 鉄屋橋付近    p13 武庫川北岸の桜並木


 ところが武庫川の流れが大きく南方向に向きを変える辺りで桜並木
(p14)が途絶えてしまう。さらには東側から小さな支流が流れ込むポイントで堤沿いの道までが消えてしまう事態に・・。武庫川沿いを往くためには福知山線の線路上を歩かなければならない。この期に及んで漸くスマホを取り出し、地図を確認する。向こう岸に渡るためには鉄屋橋まで戻る羽目になることを悟る。結局この往復で30分余を失う。

 武庫川の南岸
(p15)に戻り再び東方向に歩き始める。北方向を眺めると桜並木の後方に三田市の名峰「羽束山」(p16)が見える。西側から流れ込む有馬川との合流ポイントが近づくと武庫川堤に桜が消える。対岸の "桜と福知山線のツーショット(p17)" を眺めてから、いったん堤を西側に降りる。


 
p14 桜並木が途絶える   p15 北岸に戻る     p16 羽束山と桜並木    p17 電車と桜並木


 道場町塩田で有馬川に架かる春日橋
(p18)を渡り、再び武庫川沿いに戻ると道場駅の方向に舗装された遊歩道(p19)が延びている。視界が大きく開けて気持ちが良く、ランニングを楽しむ若者とすれ違う。生野橋が見えてくる辺りから遊歩道沿いに再び桜並木(p20)が現れる。右手を並行して走る県道327号沿いにはオトメツバキ(p21)が綺麗だ。


 
p18 春日橋を渡る     p19 遊歩道を南下    p20 桜並木を往く     p21 オトメツバキ


 生野橋の上から、いま歩いてきた遊歩道沿いの桜
(p22)(p23)を眺めて一息入れる。今日の終点であるJR道場駅への到着は16:24。駅周辺の桜(p24)も満開間近だ。

      
  
p22 生野橋からの桜(I)    p23 生野橋からの桜(II)     p24 JR道場駅


 約3時間15分の観桜ウォーク。強い北風の中でしたが久し振りに長閑な気分で桜を楽しめました。このコースの良さは、三田市街を抜けると広々とした田園風景の中で桜を独り占めできることでしょうか。人見知りウォーカーさんにお薦めです。


【 武田尾
亦楽山荘 桜の園 4/3(金) 】 JR武田尾駅 → 桜の園 → JR武田尾駅
 軽い登山を兼ねて武田尾の亦楽山荘(桜の園)のヤマザクラを眺めようと、同期入社のAさんとJR武田尾駅に降りる。亦楽山荘とは、水上勉の小説「櫻守」のモデルになった笹部新太郎氏がサクラの研究のために使用した武田尾の演習林につけた名称で、現在では「桜の園」と呼ばれている。

 武田尾駅横のソメイヨシノ
(p25)は既に満開を迎えている。桜の園には今でも笹部氏が植えたヤマザクラが残っており、満開時期は武田尾駅のソメイヨシノの満開日から5日後だと言われている由で、タイミング的には少しばかり早いかも知れない。

 武庫川
(p26)沿いの旧福知山線の廃線路跡を南方向に歩き、トンネル(p27)を二つ抜けると、桜の園の親水広場(p28)に到着する。ここから桜の園の周回コースを反時計回りに歩く。


 
p25 JR武田尾駅の桜   p26 武庫川沿いを南下   p27 トンネルを抜ける    p28 親水広場


 見頃には少しばかり早いかも・・の心配を払拭するように見事に咲いた対岸のヤマザクラ
(p29)を眺めながら、沢沿いの登山道を城ヶ丘広場まで上がる。笹部新太郎のヤマザクラに接ぎ木したというサクラはすでに葉ザクラ(p30)になっているが、近くの大木に成長したヤマザクラ(p31)はほぼ満開だ。
        
   
p29 満開のヤマザクラ    p30 笹部氏のヤマザクラ   p31 大木に成長したヤマザクラ


 ここから周回コースを外れて、赤松道を標高差で80mほど登ったビューポイントで昼食とする。北側が大きく開けて羽束山や大船山などの北摂の山々
(p32)が眺められ、眼下には淡いピンク色に染まった桜の園の「桜坂」のヤマザクラ群が見
下ろせる。

 城ヶ丘広場に戻り、いったん沢に降りてから登り返して笹部新太郎が研究室として使用したという隔水亭
(p34)に寄ってから育樹の丘まで上る。この辺り一帯は秋には素晴らしいカエデの紅葉が楽しめるところだ。

   
   
p32 北摂の山々と桜の園の桜坂        p34 隔水亭跡


 ここから再び周回コースを離れて西側の大峰山への登山道を標高325mにある三級基準点までピストンする。登山道沿いにはコバノミツバツツジ
(p35)(p36)が美しい。基準点付近からは大船山などが一層、近くに眺められる(p37)

      
   
p35 ミツバツツジ(I)     p36 ミツバツツジ(II)     p37 北摂の山々


 下山は桜坂を降りる。笹部新太郎氏のヤマザクラは大木を成して、"花" は下り道であっても私の目線の位置には無く、天空を見上げなければその存在を確認することができない
(p38)(p39)(p40)。帰路、武田尾駅に向かう途中で桜坂のヤマザクラ群(p41)を見つけてカメラに収める。


 
p38 桜坂のヤマザクラ(I)   p39 桜坂のヤマザクラ(II)   p40 桜坂のヤマザクラ(III)   p41 桜坂のヤマザクラ


 感染爆発寸前の日本列島にあって、ここ武田尾では長閑で素朴なヤマザクラを楽しむことができます。



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