書写山[371m]   所在地:兵庫県姫路市  地形図:1/25000 姫路市北部    ルートMAP     



< イントロ >


  性空上人の開山による天台仏教の道場であり「西の比叡山」とも呼ばれる書写山は、ふるさと兵庫50山の一つに選ばれている。山上には西国霊場第27番札所の円教寺があり、境内に植生するカエデの美しい紅葉も有名である。今年の書写山(円教寺)の「もみじ祭り」は、11/18 〜 11/20に催されることをネット情報で知り、11/17に登る計画を立てていたが、11月に入っても暖かい日が続いたためか、11/16付の新聞紙面の「紅葉だより」欄には、書写山円教寺は未だ「色づき始め」とある。紅葉のピークには大変な人出になるようなので、山歩きは「色づき始め」の頃に済ませておいた方が無難かも知れない・・週末は大雨という予報も出ている・・という思惑で、予定どおり書写山(p1)に上がることにする。書写山ロープウェー駅前に大駐車場があるので、ここに車を置いて東坂参道をピストンする。
 

 日時:2011年11月 17日(木)     天候:晴れ、時々曇り

 コース: ロープウェー(RW)  →  東坂参道 →  RW山上駅  →   摩尼殿   →  白山権現  →   RW山上駅  →  駐車場 

      駐車場           登山口                  

        10:45        10:55     11:30      11:55/12:05      12:12  (昼食) 13:15     13:40



< アクセス >

 山陽自動車道の姫路西ICで降りて、県道454号を東進する。夢前川に出たところで左折して川沿い(西側)を北上すると、山陽自動車道の高架下と高架の南側に大きな駐車場がある。高架の南側の駐車場(p2)に車を停める。(駐車料金は無料) 
 駐車場には清潔な水洗トイレが設置されているほか売店や自販機もある。大型バスも停められて、大勢の参詣客が降りてロープウェー駅に向かっている。

                  
   
    p1  菅生川沿いからの書写山     p2 ロープウェー駅南側の駐車場 


< ゴーイングアップ >

■ 東坂参道の登山口へ

山陽自動車道の高架の北側に書写山ロープウェー駅(p3)がある。北側の高架下の狭い道路(p4)の金属製の網フェンスに東坂参道の登山口への道標(p5)が取り付けられているので、この道標に従って西方向(書写山の方向)に進む。右手の上空には走行中のロープウェー(p6)が見える。

    
    p3 ロープウェー駅       p4 高架下の道路      p5 金属網フェンスの道標     p6 ロープウェー
 

  高架下を東西に延びる道路と、ロープウェー駅の西側を南北に走る道路(p7)との交差点の西側のフェンスに「← 書写山登山口」の標識(p8)がある。ここで左折して高架下を抜けて高架の南側に出て、田畑の中を南方向に延びる道路(右側が用水路)(p9)を進む。写真を撮っていると、後方から10人ほどのシニアのハイカーグループが近づいてくるので先を急ぐ。

            
        p7 登山口への矢印表示       p8 左折して高架を潜る       p9 登山口へ向かう道路


 150mほど歩くと右手道路脇に「書写山円教寺2.2km」の矢印道標(p10)がある。ここで右折する。住宅街を通る道路を150mほど歩くと、小さな十字路の右手道路脇に道標(p11a)があり、左手のブロック塀には、「紫雲堂跡展望広場0.9km」の標識(p11b)がある。ここで再度、右折する。

            
      p10  右折を指示する道標        p11a 東坂参道の道標       p11b 紫雲堂跡展望広場への道標
  

 道路(p12)は住宅街を北に進み、前方には書写山が見える。100mほど歩いた道路右側の「紫雲堂跡展望広場0.8km」の標識(p13)で左に進むと階段道(p14)があり、ここから山に入る。(駐車場から登山口までの地図は、p15を参照下さい)

         
    p12  登山口に向かう道路      p13 紫雲堂跡展望広場への道標      p14  東坂参道の登山口

    
                  p15   駐車場から登山口までの経路



■ ロープウェー山上駅へ

 登山道脇には地蔵石と「一丁」を示す石柱(p16)が置かれている。標石は一丁毎に置かれているようだ。自然林に囲まれた登山道を進むと、道は岩場(p17)の雰囲気になる。「紫雲堂跡展望広場0.6km」の標識(p18)を過ぎると左手に岩場道が現れる。紫雲堂跡への直登ルートらしいので、この岩場道(p19)を進む。傾斜はあるが歩き易く、一気に高度を稼ぐ。振り返ると南側が開けていて、眼下に書写、田井台の住宅街や振袖山(p20)が見える。

         
    p16  地蔵石と「一丁」標石       p17 岩場模様の登山道        p18 近畿自然歩道の標識            

      
     p19  岩場道の直登ルート     p20 岩場道からの眺望(中央が振袖山)


 五丁の展望所(p21)に出ると南東側も開けて御立などの住宅地や八丈岩山(p22)が見える。六丁の「休み堂跡」を通過すると登山道(p23)は一旦なだらかになるが、七丁あたりから岩場模様になり、八丁の手前から左手に再び岩場道(p24)が現れる。十一丁(p25)まで岩場を直登して高度を稼ぐ。

           
    p21  五丁の展望所の標石     p22 展望所から南東の眺望(左が八丈岩山)     p23 六丁付近の登山道

       
     p24  岩場道の直登ルート        p25  十一丁の標石


 砥石坂(p26)を抜けると登山道脇(右手)に「紫雲堂跡展望広場から円教寺」の道標(p27)があり、右手に進むと、中央に屋根付きのベンチが設置された「紫雲堂跡展望広場」(p28)に出る。展望広場からは姫路駅方面から瀬戸内海まで遠望でき(p29)、景色を眺めながら一息入れる。写真を撮っているとシニアのカップルのハイカーが現れる。山中での今日初めて遭遇者だ。ここから3分ほどでロープウェーの山上駅(p30)の横に出る。

           
         p26   砥石坂           p27 紫雲堂跡展望広場への道標       p28 紫雲堂跡展望広場  
   
         

   p29  展望所から姫路駅方面を望む      p30 ロープウェー山上駅


■ 摩尼殿へ

 休憩用のベンチ(p31)が置かれた公園を右手にして進むと、前方に志納所(p32)がある。入山料金(志納金) 500円を払って通る。ここからは摩尼殿まで送迎用のバスが出ているためか、人の数が一気に増える。不思議なことにシニアの女性ばかりが目立つ。「慈悲の鐘」の右側を通って(p33)、幅の広い立派な参道(p34)を摩尼殿に向かう。

    
  p31  ベンチが設置された公園    p32 志納所のゲート    p33 鐘と参道(右)(左手はバス専用)   p34 秋色の参道


 参道の左手(南側)下に送迎バスの専用道路が走っており、道路沿いに植えられたカエデの紅葉が丁度、見頃に近づいている。専用道路に降りて写真(p35)に収める。道路沿いに菩薩像が建ち並ぶ参道(p36)に戻って円教寺を目指す。日当たりの良い場所に植えられたカエデ(p37)は鮮やかな赤色に変わっているが、全体的に紅葉のピークには少なくとも10日、早いような気がする。仁王門(p38)を潜って円教寺の境内に入り、参道をさらに10分ほど歩くと前方の石段の上に翼を広げたような勇壮な摩尼殿(p39)が現れる。摩尼殿の周囲に植えられたカエデの紅葉は色づき始めたばかりだが、送迎バスのバス停方向のカエデは鮮やかに紅葉(p40)している。摩尼殿の石段の前にある売店の周囲には、20人ほどの参詣客が休憩している。ほとんどがシニアの女性だ。石段を登って摩尼殿の入り口(p41)の前に出る。

    
 
   p35  バス専用道沿いの紅葉    p36 菩薩像が並ぶ参道     p37 参道沿いのカエデの紅葉      p38  仁王門
 
   
      p39  摩尼殿       p40 摩尼殿の東側の紅葉      p41 摩尼殿の入り口 


■ 白山権現へ

摩尼殿への参道脇に設置されていた案内図(書写山円教寺散策絵図)(p42)によると、摩尼殿からさらに奥(北側)の自然探勝路を進んだ白山権現の北側にある白山峯が書写山の最高峰(p43)のようだ。ところが、案内図には白山峯の標高は368mと記載されていて国土地理院の地形図にある371mとは整合しない。とにかく白山権現に行ってみることにする。


 摩尼殿の北側にある自然探勝路の入り口(p44)の道標(p45)に従って山道(p46)に入る。ヒノキの大木の根が張り出した探勝路(p47)を6分ほど歩くと右手に白山権現(p48)が現れる。鳥居の横の解説板(p49)によると、性空上人の開山前から、ここには素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀る祠(御堂)があった由で、神代の世に素戔嗚尊がこの峰で一宿した言い伝えがあり、それが故にこの山は「素戔の杣」(すさのそま)と呼ばれ、これが書写山という山名の由来になったと言う。

                 
 
         p42  円教寺の案内図      p43 白山権現の北側の白山峰が最高地とする表示   p44 白山権現への参道入り口 

          
     p45  白山権現への道標      p46 白山権現へ延びる自然探勝路        p47  ヒノキの根が張りだした探勝路
        

      
      p48  白山権現          p49 書写山の山名の由来を示す掲示板


■ 山頂探し

11/15の常隆寺山で山頂を踏み忘れる失敗をしているので、今回は山頂まで確実に到達したい。山頂は白山権現の北側にあるはずなので、権現に向かって右側から、権現の後側(北側)に回ってみる。しかし、山頂表示らしきものは無い。周囲は植林帯で眺望は全く無し。西側に進むと権現の北側を東西方向に延びる林道(p50)に出る。林道を西に向かって歩きながら、林道沿いのこんもりとした部分に一つひとつ上がってみるが、山頂表示は見つからない。ドコモのアンテナ塔(p51)まで歩いてみるが、それらしきものは見当たらない。残念だが、山頂付近に到達したことは確かなので、ここで諦めることにする。(帰宅後、ネット情報にあたってみると、権現の北側にある木幹に表示板が掛けられていたと言う人や、林道沿いに山頂表示板が置かれていたと記録に残している人がいるようです)

      
          p50  山頂近くの林道       p51 林道沿いのドコモのアンテナ塔



< ゴーイングダウン >


 帰路、志納所の横の公園で昼食とする。ロープウェー山上駅から登山口までは15分、駐車場まででも25分弱で降りてしまう。下山中に遭遇したハイカーは二組4人でした。


< エピローグ >

 登山道の雰囲気は笠松山や、高御位山の百間岩によく似ていますが、東坂参道をピストンするだけでは山歩きの楽しさを味わうにはもの足りないと思います。刀出まで縦走するなど、他のコースと組み合わせることをお薦めします。



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