但馬妙見山(1139m) 所在地:兵庫県養父市/香美町    地図:1/25000 関宮、栃本   ルートMAP           


<イントロ>
 
 よく当たるといわれている英国気象機関の長期予報で10月中旬は日本列島に台風が接近する見込みとの予報が出ており、下旬には個人的行事が複数が予定されている。但馬地方は、連日、冬型に似た気圧配置で天候は愚図ついているが、気象庁発表の10/7「曇り」、10/8「曇り時々晴れ」の予報を頼りに兵庫50山の「鉢伏山」、「但馬妙見山」、「来日岳」の3座に登ることにして北但馬まで車を走らせる。ところが、10/7の現地の空は午前中から厚い雲が覆い、鉢伏山の山頂もガスに隠れている。雨がポツリ、ポツリと落ちる中、ハチ高原交流センター前の駐車場から山頂の南西に位置する高丸山に向かうが、小代峠で本降りになってしまい、敢え無く撤退する羽目になる。

 江原駅前のホテルに投宿し、雨があがった翌10/8朝、まず但馬妙見山に向かう。但馬妙見山(p1)は、昨年秋に登った蘇武岳の南側に位置し、東側中腹に名草神社、山麓には日本三妙見の一つの日光院があり、信仰の山としても有名である。妙見キャンプ場跡地の駐車スペースに車を置いて、大ナル新道から山頂を目指し、帰路は妙見新道から名草神社に降りて、駐車スペースに戻るコースを歩くことにする。

    
       p1  瀞川山からの但馬妙見山



日時 : 2012年10月8日(月)祝日
    天候 : 曇り、一時雨

コース :大ナル登山口 →(大ナル新道)→ 妙見山 山頂 →(妙見新道)→ 妙見峠 → 名草神社
 → 駐車スペース
    
駐車スペース

             8:15            9:159:20                10:00   10:25      11:00



<アクセス>


 県道267号(日影養父線)を西に走る。但馬妙見山方面の山塊は雲の中である(p2)。椿色地区で左に折れる。日光院を経て、道幅の狭い妙見蘇武林道(p3)を西進する。早朝の時ならぬ侵入者に驚いたのか・・鹿の群れが次々に林道を小走りに横切る。立ち止まって不思議そうにこちらを眺める鹿(p4)もいる。山中でこれほど間近に鹿を見るのは初めてだ。
 

 道端にいくつも看板が並んだ大ナル登山口の分岐(p5)で左折する。(直進すると名草神社) 直ぐに三叉路(p6)があり、ここで鋭角に右折する。(道端に「妙見キャンプ場」の標識(p7)が落ちている) 車1台がやっと通れる道幅のコンクリート道を進むと右手道路脇に旧キャンプ場の広い駐車スペース(p8)が現れ、ここに駐車する。先着車は無し。


       
   p2 雲海に包まれた妙見山方面      p3  妙見蘇武林道       p4  林道に現れた鹿

      
    p5 大ナル登山口の分岐         p6  三叉路         p7  道路脇に落ちた道標
 
  
     p8  駐車スペース


<ゴーイングアップ>

 駐車スペースを右手にしながら幅広の道路(p9)を進むと、閉鎖されたキャンプ場の管理棟(p10)の前に出る。つい最近まで使用されていたような雰囲気が漂う管理棟だが、誰もいない。管理棟を左手にしてさらに進むと、薄暗いスギの植林帯に入る。直ぐ右手にV字方向に斜面を登る木組みの階段道(p11)がある。道標は置かれていないが、ここが大ナル新道の登山口のようだ。

      
   p9 キャンプ場に向かう林道    p10 キャンプ場跡の旧管理棟     p11  大ナル新道の入り口


 
 木組みの階段道(p12)は、スギの植林帯を程よい勾配で延びている。一頻り登って、道端に置かれた切り株に「大ナル新道」の表示(p13)を見つけてホットとする。登山道周りは、ところどころでミズナラやブナなどの広葉樹も混じる自然林に変わり、僅かだが秋色も楽しめる。山頂まで1kmの辺りからガスに突入する(p14)。視界は数十mほど。「クマ注意」の警告表示は置かれていないが、念のため100円ショップのデカ鈴を首にぶら下げて進む。このあたりは、登山道脇に比較的新しい道標(p15)が設置されていて安心である。

 
        
   p12 植林帯を延びる階段道     p13 「大ナル新道」の道標     p14 ガスに囲まれた登山道

  
    p15 比較的新しい道標


<トップ>

 山頂まで0.3kmの標識を過ぎて、天然ものらしい太いスギが混じった一画を抜けると、前方が開けてガスに囲まれた山頂(p16)に到達する。キャンプ場の駐車場から丁度、1時間である。国土地理院の25,000分の一地形図では、山頂の標高は1135.5mと記載されているが、古い木柱(p17)の表示は「妙見山 1142」と読める。木柱の近くには方位板(p18)も置かれている。南西方向に30mほど離れた場所(p19)にもピークと思われるポイントがある。こちらが1139mのピークのようで、四等三角点(p20)が設置されている。ガイドブックには、北方向に蘇武岳や三川山が見えると解説されているが、生憎のガスで何も見えない。


      
      p16  山頂          p17  山頂の木柱          p18  山頂の方位板

    
    p19  南西側のピーク        p20  四等三角点


<ゴーイングダウン>

■ 妙見峠へ
 山頂からはガスに包まれた稜線道(p21)を北方向に進む。尾根は幅が広く、踏み跡が不明瞭な箇所もあるが、赤リボンなどを目印に尾根筋を外さないように注意しながら進む。ブナが混じった気持ちの良い尾根道(p22)を進むと、左手に林道(p23)が現れる。ネット情報では林道を進んでも妙見峠に到達できるとあったが、ここは多少の起伏はあるが山道を歩くことにする。大谷の頭(p24)で小休止して、さらに進むと東西に延びる幅の広い参道(p25)と合流する。道端に地蔵が二体置かれ、木幹に現在位置が妙見峠であることを示す道標(p26)が掛けられている。名草神社までは1kmである。


      
   p21 ガスに囲まれた尾根道     p22 ブナが混じる尾根道       p23 登山道に沿う林道

      
    p24 「大谷の頭」の道標      p22  名草神社への参道       p23  妙見峠の道標


■ 名草神社へ
 妙見峠からは勾配が厳しいスギの植林帯を抜ける参道(p27)を下る。道端には一定間隔で石地蔵が置かれている。途中でシニアのご夫婦とすれ違う。こんな時間に下山するハイカーと遭遇するとは思っていなかったらしく、どこから登ったのか? 駐車場はあるのか?・・ と矢継ぎ早に詰問されてしまう。妙見峠から25分ほどで、朱色の三重塔(p28)が立つ名草神社に到着する。境内には樹齢1500年と言われる大スギの根株(p29)が保存されている。名草神社周辺には複数の駐車スペース(p30)が設けられている。林道からのアクセスはこちらの方が(キャンプ場に比べて)分かり易いようだ。

      
    p24  名草神社への参道       p25 名草神社の三重塔       p26  大スギの根株

  
    p30 名草神社の駐車場


■ 駐車スペースへ
 名草神社からは、舗装された林道を30分ほど歩いてキャンプ場の駐車スペースまで戻る。途中、ハイカーと思われる車2台とすれ違う。この山のハイカーは、ほとんどが名草神社に車を停めるようだ。予想どおり駐車スペースには私の車だけが置かれていた。



<エピローグ>

 登山道は適度な勾配で歩き易く、道標も整備され、安心して歩くことができます。中腹までは基本的にスギ山ですが、山頂近くや北に延びる尾根道はブナ、ミズナラなどの自然林にも恵まれており、紅葉の頃に再訪したい山です。




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