東床尾山[839.1m]/西床尾山[843m]
所在地:兵庫県朝来市/豊岡市
地形図:1/25000 直見、出石 ルートMAP
日時:2012年 10月 3日(水) 天候:晴れ、時々曇り、俄雨あり コース:東床尾山登山口 → 糸井の → 床領の家跡 → 東床尾山頂 → 781mピーク → 西床尾山頂 → 西床尾山 → 東床尾山登山口 駐車スペース 大カツラ 登山口 駐車スペース 10:55 11:05 12:15 12:35/13:05 13:40 14:00 15:30 15:50
< イントロ > 台風17号が東日本を縦断して二日目の10月2日、北摂・丹波地域は快晴で、この秋一番と思える素晴らしい見通しになった。翌日(3日)もこの天候が続くとの予報が出ているので、久しぶりに北方に車を走らせて、豊岡市と朝来市の市境に位置する一等三角点の山、東床尾山(p1)に登ることにする。大カツラで有名な糸井側の登山口から山に入って、東床尾山から稜線を西床尾山まで歩いて、下山は羅漢谷を降りることにする。
p1 西床尾山頂からの東床尾山 < アクセス > カーナビを「朝来市和田山町竹ノ内」に設定して舞鶴若狭自動車道を北に走る。春日ICから北近畿豊岡自動車道の春日・和田山線に入る。道路脇の温度表示は23℃。山東ICで降りて、国道9号、県道104号、県道10号を経て、糸井川沿いを走って、和田山町竹ノ内の林道床尾線の起点(p2)まで入る。道路脇には林道「床尾線」の解説板(p3)が設けられている。ここから舗装された林道床尾線(p4)を走る。道幅は狭いが路面の舗装状態はまずまず。糸井渓谷の清流に沿って一頻り走る(p5)と、左手に東屋が建つ林道のY字型の三叉路が現れ、東屋の周りに車が数台駐車できるスペースがある(p6)。ここに車を停める。先着車は2台。 p2 林道床尾線の起点 p3 林道床尾線の解説板 p4 林道床尾線 p5 糸井渓谷を往く林道床尾線 p6 登山口の駐車スペース < ゴーイングアップ > ■ 糸井の大カツラへ 林道がY字型に枝分かれする左側の林道脇に「糸井の大カツラ 600m」の標識(p7)が立っている。「ここからの車はご遠慮ください」のコメントも添えられている。標識(p8)に従って、大カツラを目指して林道(p9)を進む。シニアのカップルとすれ違う。先着車のうちの1台は、大カツラ見物が目的だったようだ。10分ほど歩くと、道路脇左手にトイレ(p10)が現れる。壁には「熊出没注意!」の掲示(p11)がある。そして前方に大カツラ(p12)が現れる。ここにも駐車車両が1台。 p7 「大カツラ」への標識 p8 Y字形の分岐の「左」を行く p9 大カツラへ向かう林道 p10 大カツラの手前のトイレ p11 「熊出没注意」の表示 p12 糸井の大カツラ ■ 東床尾山へ 大カツラの左手後方の木製の橋(p13)を渡る。振り返ると、大カツラが陽光を受けて美しいシルエット(p14)を形成している。橋を渡ったところに「東床尾山登山口」の標識(p15)がある。右手に堰堤を見ながら沢に沿って登山道(p16)を進む。 p13 大カツラの後方の橋 p14 大カツラのシルエット p15 「登山口」の標識 p16 沢沿いの登山道 登山道(p17)が右下に沢を見ながら山肌にへばりつくように設けられている一画を抜けると、沢と面一になる。大きな網を抱え昆虫採集中のお父さんとすれ違う。大カツラの前に停めてあった車の人らしい。登山道脇には近畿自然歩道の立派な標識(p18)が立てられている。丸木橋(p19)を渡り、清流の瀬音を楽しみながらノンビリと歩く。精錬所跡(p20)を通過してさらに沢に沿って進む。ネット情報で、この辺りから西方向に、稜線を目指して直登する登山道が紹介されていたが、道は沢に沿って国土地理院の25000分の一の地形図に示されているルートどおりに延びているようだ。駐車していた車両の数と、ここまでに遭遇した皆さんの数から推定すると、山に入っているのは、他に1パーティだけらしいので、念のため「クマ避けのおまじない」の熊鈴をザックに留めて、首から100円ショップのジャラジャラ鈴を掛ける。 p17 山肌に設けられた登山道 p18 近畿自然歩道の道標 p19 丸木橋 p20 精錬所跡地の解説板 台風の大雨のせいか沢の水量は豊かで、そこかしこに小さな滝(p21)(p22)が現れて、目を楽しませてくれる。近畿自然歩道として整備されているためか、数カ所ある沢の渡渉ポイントには、必ず橋(p23)(p24)が架けられている(岩を辿っての渡渉を余儀なくされる羅漢谷とは大違いです)。登り勾配はきつく、気温は20℃に近いはずだが汗だくになってしまう。
右手の沢が狭くなった辺りからスギの植林帯(p25)を抜ける急登を進む。空が明るくなり、あたりに自然林が現れる(p26)。さらに一頻り歩くと、秋の陽光が降り注ぐ稜線(p27)の分岐に出る。突然、カランカランという熊鈴の音がしてシニアの単独行のハイカーが現れる。東床尾山から降りてきたところで、これから下山すると言う。登山口に先着していた残り1台の車輌のハイカーのようだ。これで山中のハイカーは私一人になった。
道標(p28)の「床嶺の家」の方向に稜線を下ると、台風で倒壊したという「床嶺の家」の跡地(p29)に出る。
一等三角点(p32)のある山頂からは、360°の素晴らしい展望が開ける。南西方向に粟鹿山(p33)が存在感を示し、その両脇に千ヶ峰や竜ヶ岳が見え、西方向には厚い雲を背にした氷ノ山(p34)、その右手に但馬妙見山から蘇武岳(p35)に連なる稜線が望め、稜線の向こう側に扇ノ山が頭を出している。素晴らしい眺望(p36)に満足して昼食とする。
p32 一等三角点 p33 粟鹿山 p36 南から北方向を望む 風が出て、空に雨雲が掛かってきているので、大急ぎで出発の準備をしていると、突然、長い草刈り鎌を手にして白っぽい作業服を着た賑やかな三人が現れる。奥山側から上がってきた皆さんらしい。出発の挨拶をすると「どっちにおりるん?」と訊かれる。「西床尾山から・・」と吃っていると、「糸井におりるんか・・?」と笑顔で頷く。
p37 西床尾山への道標 p38 幅広の稜線道 p39 ヒノキが林立する一画 p40 781mピーク 不思議なことに石柱の後方(東側)の樹幹にハイカーグループが残したと思われる「東床尾山」と書いた山頂表示(p41)が掛けられている。東床尾山の山頂には、表示板を掛けるのに適当な木幹が存在しないので、冗談半分でここに掛けたのでしょうか・・? ちょっとやり過ぎですね。ここからは稜線道(p42)(p43)をいったん下って、さらに西床尾山の山頂を目指して上り返す。この秋も中部山岳地域や東北の山々では、猛暑で木の実の生育が悪く、里山に熊が出没していると言うニュースが伝えられているが、兵庫県の山域では、木の実(p44)は豊富なようです。 < トップ 西床尾山>
誰もいない西床尾山の山頂(p45)はヒノキなどに囲まれて薄暗く、「西床尾山」と書かれた古い木柱がひっそりと立っている。東側が開けて、今降りてきた東床尾山(p46)が鮮やかに展望できる。西側は木幹の間から眺めることになるが、氷ノ山は半分雲に隠れている。南側が開けているのでは・・と期待して、山頂からアンテナ施設(p47)まで歩いてみるが、眺望はほとんど無い。
これから降りる羅漢谷は「ヤマビルが出たらしい」とのネット情報があったので、念のため足首からふくらはぎまでをサポータで覆う。山頂からアンテナに向かう途中の東側に「下山口→」と表示した白い標識(p48)がある。ここからヒノキ林の急勾配(p49)を降りる。この秋一番の急傾斜の下山道で、滑ると転げ落ちそうだ。道は良く踏まれているので、踏み跡を辿って慎重に下る。辺りがスギの混在する植林帯(p50)に変わっても、相変わらずの急傾斜が続く。
p48 羅漢谷への下山口の表示板 p49 ヒノキ林の急傾斜の下り
p50 羅漢谷近くの下り道 ■ 羅漢谷 p51 羅漢谷へ流れ込む滝 p52 沢沿いを下る登山道 p53 羅漢谷の沢 p54 沢の渡渉ポイント p55 登山道を塞ぐ倒木 p56 この岩場を下ります p57 羅漢谷の出口の林道 p58 羅漢谷の入り口
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