瀞川山[1039.2m]/十石山[870m]
所在地:兵庫県香美町 地形図:1/25000 村岡、氷ノ山
ルートMAP
< イントロ > 10/29氷ノ山の山頂から北側を眺めたとき、鉢伏山の後方に位置する瀞川山(p1)の山肌は薄茶色で、紅葉のピークと思われた。気圧の谷がもたらした大雨が去って、明日(11/1)は快晴の予報が出ているので、素晴らしい秋色を期待して瀞川山を歩いてみることにする。ガイドブック(注1)を参考に、香美町村岡区和池の「木の殿堂」から十石山を経て山頂に至る最もポピュラーなコースをピストンする。 (注1)
兵庫県の山(山と渓谷社)[2009年5月1日 初版第2刷] 日時:2011年11月 1日(火) 天候:晴れ コース:香美町村岡区和池 → 十石山 → 林道出合 → 瀞川山頂 → 十石山 → 木の殿堂
駐車場 木の殿堂 駐車場
(昼食) 11:40 12:20
12:55/13:15
13:45/14:00 14:45
15:10
(注2)
町道「瀞川・兎和野線」は、対向二車線のアスファルト舗装道路です。下山後に「木の殿堂」から西方向に走ってみると、但馬高原植 p1 氷ノ山からの瀞川山(後方) p2 道の駅ハチ北からの瀞川山 p3 「木の殿堂」の駐車場 < ゴーイングアップ >
駐車場から道路を挟んで向かい側(北側)が「木の殿堂」の入り口(p4)で、建築家の安藤忠雄氏が設計したというミュージアムの方向(p5)に30mほど歩くと左側に「瀞川山登山口」の標識(p6)がある。ここから山に入る。 期待したとおりの素晴らしい秋色に包まれた自然林の遊歩道(道幅が広い良く整備された登山道で、遊歩道と呼ぶ方が相応しいと思います)(p7)を進むと、十石山への分岐標識(p8)があり、「展望コース」(左折)と「森林浴コース」(直進)に分かれている。南側に設けられた「展望コース」を歩くことにして左に折れる。早速、左手(東側)が開けて但馬妙見山(p9)が姿を現し、その稜線を左(北)に辿ると蘇武岳(p10)が見える。 登山道の周りは、ブナ、コナラ、ウバメガシ、ミズナラなどのブナ科の樹木に混じって、5角や3角の「つの」を持つ葉を抱えたカエデ科の樹木も散在していて黄色に赤も混じった素晴らしい紅葉が続く。黄色の屋根(p11)の下に茶・黄・赤の三色染めの絨毯(p12)を敷き詰めたようなカラフルな登山道の急登をルンルン気分で進むと、雑木に囲まれた静かな佇まいの十石山の山頂(p13)に出る。山頂表示板(p14)は、積雪期の深い雪に埋もれて支柱が朽ち果てたのか・・地面に落ちている。北側の木枝の間から覗き見える蘇武岳が印象的だ。
十石山頂からは、黄色の屋根(p15)の下を、いったん下ってから上り返す。南側が開けて、氷ノ山と鉢伏山が姿を現す(p16)。その左手(東側)には藤無山(p17)の山頂が顔を出し、さらにその左手(東側)には、どっしりとした千町ヶ峰が霞んで見え、さらにその左手に須留ヶ峰(p18)の特徴のある山形が見える。
p15 黄色の屋根
p16 氷ノ山(左)と鉢伏山(右) p17 藤無山(中央後方) p18 須留ヶ峰(後方) 降りてきた十石山を振り返ると、木立の向こう側に燃えるような色合いの十石山の山肌(p19)が見える。もう一度下って、右手(北側)に黄色く色づいたカラマツに覆われた瀞川山の山肌を見ながら上り返す。やがて私が歩いている登山道が、その黄色のカラマツ林(p20)に突入する。紅葉したカラマツ(p21)から、風に煽られて薄茶色の針のようなカラマツの葉が、まるで雪のように降り注ぐ中、野間峠と兎和野高原を結ぶ林道(p22)に合流する。登山道脇の道標(p23)には、「瀞川山頂 1400m」とある。 p19 秋色の十石山の山肌 p20 カラマツ林 p21 紅葉したカラマツ p22 林道 p23 林道出合の道標 ここで昼食とする。「平成16年の水害の対策として、平成18年度からこの瀞川山のスギ・ヒノキを伐採して、保水能力に優れた広葉樹に植え替える作業を進めている」という趣旨のPR文が書かれた香美町の掲示板(p24)を眺めながら握り飯を頬張る。但馬地方を襲った集中豪雨で豊岡市の円山川堤防が決壊して、バスで移動中だったシニアの団体ツアーの皆さんがバスの屋根の上に避難して助かった事件があったが・・、あれからもう7年も経ったようです。
林道(p26)が右にカーブする手前の左側道路脇に「瀞川山頂」と書かれた道標(p27)があり、ここから再び山に入る。スギ林の中の木漏れ陽があたる登山道(p28)を進むと、直ぐに、南側を走る林道(町道瀞川・兎和野線)から登ってきた道と合流し、合流ポイントにトイレ(p29)がある。トイレを右手にして山頂を目指す。カラマツ林を抜ける木組みの階段道(p30)を登ると、南側が開けた登山道(p31)に飛び出す。山頂は目前である。
誰もいない山頂(p32)からは、北東方向から南西方向に、ほぼ180°の大展望が開ける(p33)(p34)。北東方向に蘇武岳、東側は村岡区の集落を挟んで但馬妙見山がどっしりと構え、その右手には遠く山東の粟鹿山や加美の三国岳が遠望できる。南東方向には須留ヶ峰、その右手に千町ヶ峰が霞んで見える。南方向には藤無山が存在感を示し、その右手に氷ノ山、そして直ぐ南西側には、山腹にハチ北スキー場のゲレンデを抱いた鉢伏山が鮮やかに展望できる。 p32 瀞川山の山頂 p33 瀞川山頂から「北東→南東」を望む p34 「南東→南西」を望む 季節外れの強い太平洋高気圧のせいか、激しい南風に煽られる。氷ノ山を北側から眺めたことに満足して下山することにする。 < ゴーイングダウン >
氷ノ山に続いて北但馬の山の素晴らしさを満喫しました。紅葉の十石山を越える山歩きの素晴らしさ、一面黄色のカラマツ林の美しさ、さらには瀞川山頂からの大展望は、林道歩きの退屈さを補って余りあると思います。この季節に自宅を9:30AMに出発しても、明るいうちに帰宅できる手軽さも大きな魅力です。次回は新緑の季節に歩いてみたいと思います。 |