六甲山 山寺尾根(兵庫県神戸市) ルートMAP |
【 山行日時/ルート 】 日時:2022年2月28日(月) 天候:曇り、時々晴れ ルート:五毛バス停 → 永峰堰堤 → 杣谷堰堤 → 山寺尾根分岐 → 鉄塔(三つ目) 10:35 10:48 10:53 10:59 11:13 → 史跡公園分岐 → 掬星台 11:59 12:10 山行時間: 約1時間35分(休憩時間等を含む) 【 プロローグ 】 昭文社の山と高原地図「六甲・摩耶」(2011年版)を眺めていたら、杣谷道から西方向に分岐した尾根道が摩耶山の東側にある掬星台まで延びているのに気がついた。コースタイムをチェックすると、どうやら "山寺尾根" と称するこの尾根道が神戸市街地から主稜線に至る最短ルートのようだ。 地図上では破線で示されているので、所謂 "難路" らしい。ネットで "ヤマレコ" のハイカー踏跡情報にあたると、人気のある杣谷道に比べてこの山寺尾根道の線幅は細く、歩く人が少ないルートのようだ。 ネット情報によると、急勾配であると同時に展望ポイントがほとんど無いことが不人気の理由らしい。昨秋から続けている神戸市街地側から六甲の主稜線へのルート巡りの11回目としてこの "山寺尾根" を歩いてみることにした。 【 五毛バス停 → 山寺尾根分岐 】 阪急六甲駅から山麓線を走る三宮行きのバスに乗り、"五毛"バス停(p1)で降りる。上野中学校の北西角の信号機のある交差点で山麓線を北方向に渡り、山側に真っ直ぐ延びる街路(p2)を往く。 前述の "山と高原地図「六甲・摩耶」" では、上記街路の一本東側を南北方向に延びている「神戸市水道局灘中層ポンプ場と県営篠原北町団地に挟まれた道路」を推奨登山ルートとしている。カーブがあって見通しは少し悪いが、狭いながらも歩道がついているので、こちらの選択も有りだろう。 美野丘小学校の西側を抜けて、灘丸山公園(p3)の南東角で上記の推奨登山ルートに合流して灘丸山公園の東側(p4)を北上する。 p1 五毛バス停 p2 北方向に延びる街路 p3 灘丸山公園の標識 p4 公園の東側を北上 五毛バス停から13分ほどで長峰橋の北側に位置する永峰堰堤(p5)の西側に到着する。杣谷ルートを示す道標(p6)を確認してから杣谷道に入り杣谷川沿いの山道(p7)を北上する。永峰堰堤から4分ほどで杣谷堰堤の横を通過する。さらに摩耶東谷に繋がる沢(p8)を渡る。 p5 永峰堰堤 p6 杣谷道の道標 p7 杣谷川沿いの山道 p8 沢を渡る 2分ほどで「摩耶山 1.7km(山寺尾根)」と表示した道標(p9)があり、ここで左に折れてササ道(p10)を往く。さらに2分ほどで「←山寺尾根 摩耶山」と表示した道標(p11)が立つ分岐(p12)がある。ここで左に折れると、いよいよ山寺尾根道に入る。 p9 分岐道標1 p10 ササ道を往く p11 分岐道標2 p12 左に折れる 【 山寺尾根 → 掬星台 】 木立の間を抜ける厳しい上り勾配の尾根道(p13)は意外に歩きやすい。右手に鉄塔を見て、登山道がU字型に掘れた一画(p14)を往く。三つ目の鉄塔(p15)[標高300m辺り]の横を抜けると木立の間から辛うじて神戸市街が望める(p16)が、黄砂まみれの今日は展望を愉しむ気分にはならない。 p13 急勾配の尾根道 p14 U字型に掘れた山道 p15 鉄塔 p16 神戸市街が望める 一息入れてから連続する急勾配の岩道(p17)(p18)を往く。所々で四つん這いになるも、特に危険は感じない。しかし、ハードワーク続きで既に背中は汗まみれだ。登山道周りは自然林の木立に囲まれて展望はほとんど無いが、その分暑い季節には日陰が期待できそうだ。 標高350〜400m辺りは、尾根の西側(摩耶東谷側)を登っているためか左手の摩耶山方向が時々開けて電波塔(p19)が見える。標高500m辺りの尾根筋からは木立の間から杣谷川を挟んで東側に位置する長峰山の山頂付近の天狗塚の巨岩(p20)が眺められる。 p17 急勾配の岩道1 p18 急勾配の岩道2 p19 左手に電波塔 p20 天狗塚が見える 570m小ピークからは、このルート初めての"下り"(p21)になり、590m小ピークの右側を巻く(p22)。山寺尾根道に入ってから "おやつ休憩" を含めて丁度1時間で摩耶史跡公園への分岐(p23)に至る。地形図を確認すると、標高600m辺りにいるようだ。国土地理院の地形図には、この分岐は記載されていないが道標(p24)によると掬星台まで0.3kmだという。 p21 初めての下り勾配 p22 小ピークの右側を巻く p23 史跡公園への分岐 p24 掬星台へ300m ここからは、掬星台までの標高差約100mを木組みの階段道(p25)(p26)が延々と続く。マイナールートのはずだが階段道の整備状況は良好だ。大汗をかくと掬星台での昼食中に体を冷やしてしまうので、"ハーハー・ゼイゼイ" とならないペースを守る。約10分間の急登を経て、展望所の横(p27)の階段から春の陽光が降り注ぐ掬星台(p28)に飛び出す。 p25 階段道を往く p26 急勾配の階段道 p27 最後の階段道 p28 陽光が眩しい掬星台 2月に入って、五助山、西おたふく山、蛇谷北山の各ルートで六甲の主稜線まで登ったが、雪が残っていなかったのは今回が初めてだ。酷寒の毎日が続いたせいか人出は少なく、昼時の掬星台でも休憩中のハイカーは総数で10人にも満たない。 お陰でゆったりした気分で昼飯が愉しめました。体力の消耗も心配したほどではなく、道中で遭遇したハイカーはトレイルラン崩れ?と思われる韋駄天ハイカー一人だけでした。 【 エピローグ 】 篠原本町にある五毛バス停から掬星台まで休憩を含めて1時間35分。急勾配で展望も無く、面白味に欠けるところはありますが、やはりこのルートが神戸市街から主稜線までの最短ルートのようです。 分岐ポイントには公設の道標が立ち、表示も的確です。登山道の整備状況も良好で、道中に特段に危険なポイントもありません。昭文社の2011年版 山と高原地図「六甲・摩耶」では、この山寺尾根ルートは破線で表示されていますが、最新版(2021年版)では実線に改められています。冬期に一人でノンビリ山登りを楽しみたいときなどにお勧めのルートです。 Top Page |