裏六甲 赤子谷東尾根(兵庫県西宮市/宝塚市)       ルートMAP


 【 山行日時/ルート 】 

   日時:2024年1月29日(月)   天候:晴れ

  ルート:JR生瀬駅 → 生瀬水路道東側入口 → 赤子谷方面分岐 → 赤子谷東尾根取付き →
        10:05      10:13       10:29       10:50

      #39鉄塔 → T字分岐 → 東六甲全山縦走路
      11:36    11:45     11:59


  総時間(ルート確認・休憩時間等を含む): 1時間 54分



【 プロローグ 】
 昨年(2023年)末から再開した「裏六甲から六甲山系の主稜線に登る」山行シリーズの5回目は、赤子谷東尾根を歩いてみることにする。

 六甲山系登山詳細図(東編)[吉備人出版 2023年1月](以下、登山詳細図という)のルート図を参考に 12/10 船坂谷道、12/13 清水谷道、12/18 座頭谷ルート、12/21 赤子谷右俣 と歩いてきた順番によれば、次回は 赤子谷中尾根 になるはずだが、右膝の調子が今一つなので、中尾根に比べて登山道の勾配が緩いと思われる "東尾根" を歩いて膝の回復具合を確かめてみることにした。

 赤子谷東尾根ルートは "昭文社の山と高原地図" には記載がなく、前述の登山詳細図では、ルート上に「道標なし・熟達者向き」の注釈がついている。

 赤子谷東尾根の取付きには、JR生瀬駅から生瀬水路道を経て "タマガ谷" の西側の尾根を南方向に歩いてアクセスすることにする。



【 JR生瀬駅 → 赤子谷東尾根取付き 】
 JR生瀬駅(p1)の改札を出た東側の丸型椅子が置かれたエリアで出発準備をしてから駅前道路を西方向に進む(p2)。駅前のミニコープの西側で左折(p3)して歩道がついた登り勾配の道路(p4)を南方向に歩く。


  p1 JR生瀬駅       p2 駅前道路を西へ   p3 ミニコープの西側で左折  p4 上り勾配の道路を南へ 


 道なりに右に折れてからU字型に反転して
(p5)左手に住宅街を眺めながら今度は北方向に進む(p6)。さらに右手に児童公園を眺めながら道なりに西方向に進み、住宅街の西端に達してから道なりに南方向に進むと"生瀬水路道"に入る(p7)

         
    
p5 U字型に反転        p6 北方向に進む       p7 生瀬水路道に入る



 横幅が数十cm~1m余のU字型の水路に綺麗な水が流れており、水路に沿って歩き易い小道が西方向に延びている
(p8)。これが "生瀬水路道" [生瀬水路道については "赤子谷右俣" の山行記録を参照ください] である。

 生瀬駅から20分強歩くと水路道が一旦、谷(タマガ谷)に降りるポイント
(p9)があり、階段道を上り返すと直ぐ右手に昔の水道施設らしい廃屋がある(p10)。その手前に左(南方向)に折れる踏跡があり、これが赤子谷方面へのアクセス路の入口である。ここで左折する。

         
    
p8 生瀬水路道を往く     p9 谷に下ってから登り返す    p10 廃屋の手前で左折


 入口の右手の木幹にはトラテープが巻かれ
(p11)、「←赤子谷」と書いた小さなプラスチック片(p12)が縛り付けられている。その後方の細い木幹には赤リボンが結ばれている。

          
     
p11 入口のテープ・リボン     p12 「赤子谷」の表示


 南方向に延びる踏跡
(p13)は明瞭で、急勾配を登り切ると直ぐに歩き易い尾根道(p14)になる。入口から10分ほどで尾根道は左手(東側)のタマガ谷側に降りて(p15)、東西方向に延びる幅広の道(p16)に出る。


 
p13 明瞭な踏跡を往く   p14 歩き易い尾根道   p15 左手(東側)に降りる  p16 幅広の道に出る


 国土地理院の地形図では、この道は生瀬高台住宅地の南西端から西方向に延びて "西宝橋(せいほうばし)" に至り、さらに北方向に向きを変えて野球場(ビーコンパークスタジアム)の西側を通って県道51号に合流する舗装道路として記載されている。おそらく生瀬高台住宅地の造成工事のために一時的に設けられた道路だったのだろうと推測する。現在この道路は野球場の南側に施錠ゲートが設けられて通行止めになっている。

 登山詳細図のルート図(以下、登山詳細図という)でも、この幅広の道路に合流したポイント
(p16)で右手(西方向)に進むと "西宝橋" に至る。赤子谷東尾根へは一旦、左(東)へ進んで、右手(南)から降りて来る "沢" の西側を延びる尾根(東尾根)に取り付けば良いようだ。

 時間はたっぷりあるので「右手(西方向)に進むと確かに西宝橋に至る」ことを確かめたくなり、右手(西方向)に進んでみる。緩やかな下り勾配
(p17)を100mほど往くと確かに西宝橋に出た(p18)。昨年の12/21に赤子谷右俣を歩いたときは、生瀬駅から生瀬水路道、野球場横を経てこの西宝橋まで50分弱を要したが、今日のルートを歩くと40分で歩ける。10分ほど短縮できるようだ。

          
      
p17 下り勾配の道を往く       p18 西宝橋の銘板


 再び先ほどの合流ポイント
(p16)に戻って 20mほど東方向に進んで、右手から沢が降りてきている処で右(南方向)に折れる踏跡を往く(p19)。左前方に堰堤が見え、右手の細い木枝に黄色の残置テープが巻かれている(p20)

 登山詳細図を確認すると赤子谷東尾根ルートは堰堤(左手に見えている)の西側を南方向に向かう尾根上を延びている。そこで右手に降りてきている尾根の北端
(p21)に向かおうと右手の斜面を上り始めると、直ぐ左手の細い木枝に「(東尾根) 東六甲縦走路 →」と書いた白い樹脂製の板(p22)が留められている。やはり、ここが赤子谷東尾根ルートの北側の取付きのようだ。


p19 東に進んで右(南)へ   p20 右手に残置テープ  p21 尾根の手前に私製道標  p22 私製の道標の表示  



  【 赤子谷東尾根取付き → #39鉄塔 】
 尾根に上がると明瞭な踏跡(p23)が南方向に続いている。3分ほど歩くと踏跡は立派な尾根道(p24)になる。

 さらに6分ほどで細い木枝にテープが二つ巻かれたポイントに出る
(p25)。前方には左に緩くカーブしながら明瞭な踏跡が続いているが、右手に斜面が存在するのでこのまま進むと尾根から完全に外れてしまう。右手の斜面側を眺めると、斜面を登る踏跡に沿って残置テープ(p26)が彼方此方に巻かれている。危ないところだった。ここは右手に折れて急斜面を登って尾根に出るのが正解のようだ。


  
p23 明瞭な踏跡    p24 しっかりした尾根道  p25 間違い易いポイント   p26 右手斜面の残置テープ


 注意力が散漫になっているようなので、ここで板チョコとチョコブラウニー、爽健美茶で一息いれる。斜面を登り切るとシダの尾根道
(p27)になり、さらに枯葉が堆積した滑り易い急斜面(p28)や、砂地が剥き出した尾根道の急登(p29)が続く。外気温は 5 ~ 6℃ のはずだが背中にじっとりと汗をかいてしまう。

         
     
p27 シダの尾根道     p28 枯葉が堆積した急斜面     p29 砂地の急登


 標高250m辺りからは、上り勾配がやや緩やかになり、シダ
(p30)や木立(p31)に囲まれた踏跡を往く。さらに滑りやすい真砂土(p32)の尾根道(p33)を登る。


p30 シダに囲まれた踏跡  p31 木立の中を抜ける   p32 サラサラの真砂土   p33 真砂土の尾根道


 赤子谷右俣を挟んだ西側に眼をやると赤子谷中尾根の稜線が眺められる
(p34)。北方向に降りる稜線はとんでもない急傾斜だ。

 標高370m辺りの小ピーク
(p35)を越えて、少しばかり下ると前方に送電線の鉄塔らしきものが見え、ロープが垂れた急斜面(p36)が現れる。登り切ると#39鉄塔[旧#23鉄塔](p37)の下に出る。東尾根の取付きから 46分、生瀬駅からは 1時間31分である。

  
p34 赤子谷中尾根の稜線  p35 標高370m辺りの小ピーク  p36 お助けロープ    p37 #39鉄塔


 鉄塔下からの眺めは、雑草や雑木が伸び過ぎて今ひとつ。送電線の向こうに宝塚の大峰山
(p38)。その左手に三田の秀峰 大船山(p39)を見つけて写真に収めるが、西宮名塩の「よみうりCC」ゴルフ場の南側半分ほどが太陽電池パネルで埋め尽くされているのを目撃してしまい幻滅。 好物のドラ焼きや "母恵夢" を喰らってもこの精神的ショックからの回復は出来ませんでした。

          
     
p38 送電線の方向に大峰山       p39 北方向の展望



【 #39鉄塔 → 東六甲縦走路 】
 #39鉄塔からは上りの急斜面が "階段道" に変わった歩き易い関電巡視路(p40)を往く。5分ほどでT字型の分岐路(p41)に出る。左へ進むと "生瀬道(又は、生瀬城山道)" で、生瀬高台住宅地を経てJR生瀬駅に降りられる(p42)。右へ進むと今日の目的地 "東六甲縦走路" に合流する(p43)


p40 階段道の関電巡視路  p41 T字型の分岐に出る  p42 左へ進むと生瀬方面 p43 右へ進むと東六甲縦走路


 ここからは歩き易い(傾斜の緩い)尾根道
(p44)や枯葉が積もった木立を抜ける道(p45)を歩いて、13分ほどで公設の道標[#35](p46)が立つ東六甲縦走路に合流する。東尾根の取付きから 1時間 9分、JR生瀬駅からは 1時間 54分、右膝回りの筋肉もしっかり機能してくれたようだ。今、歩いてきた登山道は公設の道標では「→ 生瀬」(p47)と示されている。

    
 
p44 歩き易い尾根道   p45 枯葉が堆積した登山道  p46 東六甲縦走路に合流  p47 公設道標の表示



【 エピローグ 】
  赤子谷東尾根ルートは、公設の道標が無いことや北側の取付きポイントがやや分かり難いこと、また標高200~300m付近の登山道の上り勾配が厳しいなどのマイナス要素があるものの、登山道自体は比較的歩き易く、通過に特段の危険を伴うポイントもありません。

 個人的には、有馬温泉以東の「裏六甲から六甲主稜線に至る登山ルート」の中では "清水谷道" に続いて歩き易いルートであると思います。この登山ルートの維持に尽力して下さっている皆さんに心から感謝したいと思います。

 ルート上の楽しみは #39鉄塔下からの眺望ですが、残念ながら現状は雑草・雑木が視界を一部遮ってしまい満足できる状況にはありません。



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