行者岳(786m)   所在地:兵庫県朝来市    地形図:1/25000 但馬新井    ルートMAP 



 日時:2011年5月25日(水)    天候:晴れ

 コース:朝来市 多々良木湖  → 菩薩像 →  展望ポイント → 行者堂跡 →  行者岳山頂 → 駐車場(登山口)

         周回道路沿い駐車場(登山口)

               13:20       13:40      14:10        14:40      15:40/16:00     17:40



< アクセス >


  青倉山 を下りて、青倉神社下の駐車場を出発。Aさんのバイクの先導で林道を川上の集落に降りる途中で左折して奥多々良木地下発電所の横を通り、多々良木トンネルを抜け、さらに多々良木ダムの西側を南下して行者岳(p1)北側の多々良木湖の周回道路沿い(p2)にある駐車場(p3)に到着する。Aさんによると、岩屋観音側から山頂を目指すルートはスギ・ヒノキの樹林帯を抜けるので展望がきかず面白くない由。北側からの尾根筋のルートは路程が長いが、岩場が多く変化に富んでおり、何より展望が素晴らしいという。

   
 p1 青倉山頂からの行者岳         p2 駐車場の位置            p3 駐車場


< ゴーインングアップ >


駐車場の横の「行者岳→」とある標識(p4)から山道に入る。沢の西側を抜けて落葉が厚く堆積して滑りやすい急登を進む。20分ほどで菩薩像を収めた石組み(p5)のある尾根に出る。左手の木枝の間から多々良木湖の水面が見えるようになる。陽射しが強く汗が噴出す。このあたりは、昔はアカマツが覆っていたが、ほとんど枯れてしまったとAさんは言う。

   
    p4 登山口の道標          p5 菩薩像の石組

 

さらに20分ほど進むと北側の展望が開けた岩場が繰り返し出現するようになる。車を停めた駐車場が直ぐ足元に見え、振り返ると2時間前に居た青倉山の山頂が指呼の中。菩薩像から30分ほどで青倉山と多々良木湖がワンセットで写真に収まる展望ポイントの岩場に出る(p6)。Aさんは野鳥の生態観察が趣味らしく上空を旋回する鳥の姿を熱心に観察しカメラに収める。このルートは、その昔、修験道の行者が歩いた道らしく登山道脇のそこかしこに石像(p7)が置かれている。

         
  p6 多々良木湖と青倉山        p7 登山道の石像 



 やがて目の前に小さな祠が現れる。行者堂跡の標識がある(p8)。Aさんの話では祠の後ろのスペースに昔は行者堂が建っていたという。左手には御神体と思われる巨岩(p9)がそそり立っている。祠の裏手の岩場の上には不動明王を祀った祠がある由で岩の間を登るロープや梯子が設けられている。行者堂跡からは、ロープを伝って岩場の上に出るルートと危険表示(p10)の左手へ進んでさらに右方向に回りこんで鎖場(p11)を経て岩場の上に立つルートの二通りがある。Aさんは鎖場の方が好きなようで左手へ進む。両手両足をふんだんに使って岩場の上に出る。

      
   p8 行者堂跡の祠          p9 行者堂跡の奇岩          p10 道標(左手に進む) 


 p11 鎖が設置された岩場


 岩場の上も絶好の展望ポイント。青倉山の後ろ側に粟鹿山の山頂が顔を出している(p12)。足元の岩場(p13)は丁度、大峰山の「覗き」のような急峻な崖の上にあるようだが、「覗き」は次回以降の楽しみに残しておくことにする。小休止して再び尾根筋を進む。紅い釣鐘型の花弁をぶら下げた派手な植物(p14)を見つける。「ドウダンツツジだ」とAさん。ドウダンツツジは白色だと思っていたが、紅ドウダンツツジという種類もあるらしい。木枝の間から行者岳の山頂の電波反射板が見えてくる。

      
  p12 青倉山と粟鹿山(後方)       p13 「覗き」の岩場         p14 紅ドウダンツツジ


 さらに進むと展望岩の直下の急登になる。長いロープが張られていて(p15)、このロープの助けを借りる。大汗をかいて展望岩の上に出る。ここも絶好の展望ポイント。しかし、だましだまし使ってきたカメラのバッテリーの命がここで終息を迎えてしまう。無念! 山頂であと一枚撮れるだろうか。


 p15 ロープが設置された急登


< トップ >

山頂には風情のある板造りの山頂表示板(p16)が設置され、その横に赤字の山頂表示が置かれている。雑木に妨げられて西側の展望がきかないが、反射板の横から東側が望め、青倉山、粟鹿山、三国岳(p17)などが遠望できる。既に16:00近い。青倉山で食べ残した弁当の残りを急いで頬張る。

   
  p16 山頂表示板     p17 三国ケ岳の山頂(中央)           



< ゴーイングダウン >


 Aさんが予言したとおり、堆積した落葉が乾いて下山路は滅茶苦茶に滑り易い。落葉を蹴り飛ばしながら慎重に降りる。行者堂跡への岩場の下りは、Aさんが鎖場、私がロープ場と二手に分かれて降りる。漸く風が出てきて、岩場の上はクーラーの風にあたっているように気持ちが良い。山頂から休憩を含めて1時間40分で駐車場に戻る。「好い山でした」とAさんに御礼を言うと、「きつい道を付き合わせてしまって・・」と恐縮されてしまう。「今度は、岩屋観音から上がってみてくださいよ」の声に頷く。


< エピローグ >


 行者岳の、特に今回のルートの魅力は、その展望の素晴らしさです。Aさんに案内して頂いたお陰でこの山の魅力を堪能できました。




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