三田市議会、「震災がれき」受け入れ決議案を否決
(東北に冷たい仕打ち 「絆」の精神は何処に失せた)
2012.3.27
■ 圧倒的大差での否決 3/27付の読売新聞三田版によると、26日に三田市議会の3月議会は最終日を迎え、前中敏弘議員ら自民党系会派の「自由民主党・前進」所属の議員3名が提案した『震災がれき』の受け入れに関する決議案の採決が行われ、賛成3、反対20の大差で否決されました。
(注1)
私の偏見に基づく推定です。 (注2) 私の個人的ネーミングによるものです。
早速、三田市議会のホームページで決議案(全文を別掲)の内容をチェックしました。決議案は「被災地の復旧・復興のためには、一刻も早い『がれき』の処理が必要不可欠であり、全国の自治体に協力を呼びかけているが、受け入れが進んでいない」と実情を述べ、さらに「『がれき』の受け入れ表明は、被災地の痛みを共に分かち合い、阪神大震災の時に受けた恩に報いることにつながる」と決議案提案の理由を述べた上で「安全基準を設定し、試験焼却で基準を全てクリアすること・・ 試験焼却灰の放射線量や処分に伴う汚水のモニタリングデータなど市民が直接測れる方法を採用すること・・ 住民への丁寧な説明会を行うこと・・ などを含む五つの条件を整えた上で『がれき』の受け入れを表明するよう三田市に要請する」としています。極めて常識的な内容の決議案です。何らかの政略的な意図が無ければ、この決議案に反対票を投じることは難しいでしょう。
読売新聞によると、前中議員が「国も県も『がれき』処理に苦慮している。三田市は自ら積極的に手を挙げるべきだ」と至極真っ当な提案説明を行ったのに対して、民主党系会派の「志民の会」(5人)の美藤和之議員が「まだ国や県などから要請がない。市民に説明せずに決議するのは市民軽視だ」などと反対意見を述べたということです。決議案では「住民への丁寧な説明会を行う」ことを受け入れ表明の前提条件としています。「市民に説明せずに決議するのは市民軽視だ・・」という発言は、美藤議員が決議案の内容を全く理解していないことを自ら認めていることに他なりません。「・・要請がないから」という発言も、政治主導だと言いながら官僚から話がなければ何も決断できない野田内閣の政治姿勢や国会での与党民主党の行状と全く同じです。民主党議員の無能は、中央だけでなく地方にも等しく及んでいるようです。
三田市の有権者の皆さん、次回の市議会議員選挙では「無能汚染」された「棄民の会」の瓦礫議員は、市議会に受け入れないことにしましょうね。
************************************* 東日本大震災で発生したがれきの受け入れに関する決議(案) 昨年3
月11
日午後2
時46
分、マグニチュード9.0
の東北地方太平洋沖地震が発生し、東日本の広範囲にわたって地震と津波による大被害をもたらし、多くの尊い命が失われた。 かつて阪神大震災を経験した本市は、被災地の復旧・復興に向け、これまでに宮城県南三陸町に救助活動や給水活動、被災者支援などに延べ509
名、同県石巻市に技術職員を1
名派遣するなど中長期にわたる継続的な支援を進めてきたところである。 しかし、復旧・復興にあたって最大の障壁となっているのが膨大ながれき処理の遅滞である。政府は、県内処理を決めている福島県を除く、岩手県の約476
万トン、宮城県の約1,569
万トンのがれきのうち401
万トンを広域処理することとし、全国の自治体に協力を呼びかけているが、受け入れが進んでいないのが実情である。 被災地の復旧・復興のためには、一刻も早いがれきの処理が必要不可欠である。被災地に新たな焼却施設を作るには年数がかかるため、焼却施設を持つ全国の自治体が協力しなければ処理は一向に進まない。がれきの山を消滅させないことには、復旧・復興のスタートラインにすら立てないのである。今こそ被災地の痛みを共に分かち合い、阪神大震災の時に受けた恩に報いる時である。 よって、本市議会は、本市に対し、以下の条件を整えた上で、がれきの受け入れを表明するよう要請する。 記 1.
放射性物質に関する安全基準を設定し、試験焼却で基準を全てクリアすること 2.
試験焼却した灰の線量や処分に伴って出る汚水のモニタリングデータなど市民が直接測れる方法を採用すること 3.
住民への丁寧な説明会を行うこと 4.
関西広域連合に対し、最終処分場での工程等を早急に示すよう要望すること 5.
国に対し、広域処理の法律を作るよう要望すること以上、決議する。 平成24年3月26日 兵庫県三田市議会 ***************************************
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